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《ラグビー・TADコラム》高校ラグビー東京都予選決勝戦

 

 

年末の風物詩である高校ラグビー全国大会への切符をかけて、1110日(日)、東京第一地区、東京第二地区のそれぞれで決勝戦が聖地秩父宮ラグビー場で行われます。

 

【第一地区決勝戦:目黒学院高校 VS 成城学園高校】

 

第一地区の決勝は、目黒学院高校と成城学園高校のカードとなりました。

このカードの注目は、目黒学院の留学生ロケティーくん。

1年生だった前回の花園でも大活躍でしたが、今年はさらにサイズ、パワーもアップし

持ち前の突破力に磨きがかかってます。

もし、私Tadが対戦相手のチームのコーチだったら・・・という視点でロケティーくん対策を立てろ!と言われたら非常に難しいのが本音。

ご存知の通り質量x加速度=力となり、その力に速度を掛けたものからパワーとなる。

それにテコの原理のアングルが加わり強いコンタクトが生まれる。

防御側もロケティーくんとの11の局面において、この要素のどれかで勝らないと

止めることは非常に難しいでしょう。

コーチの中には、『スピードつく前に間合いを詰めれば倒せる!』っていうコーチもいますが、アイランダー系の選手は、1歩目から爆発力があり容易ではありません。

それなら11の局面を作らないように2人、あるいは3人でディフェンスに行けばいいと思いますが、そうするとフリーになる選手が出てくるわけで、数的不利の局面が

生まれます。可能性がある防御法としては、目黒のボール出しに対してプレッシャーを

かけボール出しを遅れさせる・・・目黒の強力FWを考えるとこれも難しい。

また、目黒のハーフ団は非常にレベルが高く、プレッシャーを受けても正確なパスができる。

ではキッキングゲームに持ち込む? 目黒のフルバックは高校ラグビー界でも

屈指のフルバック。ハイボールのキャッチングにも定評があり、逆にキックを返され下げられることが容易に予想できます。

また、蹴る位置を間違えるとそこにはNo.8のロケティーくんがポジショニングしており

それこそ、ビッグゲインされるでしょう。

成城学園の勝機は、スペースにボールを大きく動かして、できる限りコンタクトする局面を減らし、外で勝負していくラグビーがやれたらいい試合になるでしょう。

 

【第二地区決勝戦: 国学院久我山高校 VS 早稲田実業高等学校 】

第二地区の決勝戦。

ここ数年、早実の実力がかなり上がり、特にセブンスにおいては東京都で1番の実力。

そこからうかがえるように、早実はサイズをランニングスキルでカバーするラグビーを

してくるでしょう。

持ち前のランニングラグビーで昨年に続いての連続出場となるか。

一方、久我山は新人戦、春の大会と東京都でトップをとれない状況が続いており、

この決勝戦でも早実の素早い攻撃に苦戦が予想されます。

以前は、目黒・久我山時代と言われていた時代もあり、高校ラグビー界をけん引してきた

伝統校の久我山です。このままで終わるとは思えません。

両チームのラグビーを見ると、早実はランニングラグビー、久我山はオーソドックスなFWでプレッシャーかけてフェーズを重ねて前に出るラグビー。

当日の天候にもかなり左右されるでしょう。

当日は曇り時々雨。ランニングラグビーを得意とする早実にとってはやや不利になるか?

両校のスキルとスキルのぶつかり合いを楽しみにしてます。

記事:TAD

【プロフィール】
スポーツファンライターTAD
高校、大学でラグビーを経験。卒業後NZのクラブをはじめ世界4ヵ国でプレー。
現在はファン目線でラグビーを観戦。強豪国から今後が楽しみなラグビー途上国にも注目して
一般の方たちにもわかりやすくラグビーの楽しさと魅力を伝えるのがテーマ。

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