いくつもの岬が重なる英虞湾に雄大な太平洋。多彩で美しい海に抱かれた志摩。
伊勢志摩国立公園の南端に位置する浜島温泉に新たな温泉リゾートホテルが誕生しました。
そのホテルは「TAOYA南志摩」。
オープンに合わせ現地を取材。GENSEN HOLDINGS株式会社 代表取締役社長 川﨑俊介氏にもお話を聞くことができましたので「TAOYA南志摩」の魅力をたっぷりお伝えします。
記事:伊藤凜太郎
TAOYAは『ゆったりと、たおやかに。』をコンセプトに、大江戸温泉物語グループが手掛ける最上級ブランド。
大江戸温泉物語と聞くとカジュアルでリーズナブルな印象を受ける方も多いと思うが、そこは最上級ブランド。ラグジュアリーで非日常な空間を体験できる。
TAOYAの大きな特徴の一つが「オールインクルーシブ」という滞在スタイル。ラウンジで提供されるドリンクや、夕食時のアルコール、夜食やマッサージチェアまで施設内のサービスがほぼ宿泊料金に含まれる。

まるで海外に訪れたような雰囲気で贅沢な時間を過ごせる
コンセプトは『プチ・アマルフィ』、太平洋を望む「オーシャンラウンジ」と、ゆったりと過ごせる「暖炉ラウンジ」

雄大な太平洋を望む「オーシャンラウンジ」

落ち着いた空間の「暖炉ラウンジ」
広々としたロビーを抜けてまず視界に飛び込むのは開放的な「オーシャンラウンジ」。
重厚感のある椅子に腰を下ろせば、潮風に包まれ、雄大な太平洋を全身で感じることができる。館内コンセプトは『プチ・アマルフィ』。まるで南イタリアにいるようなリゾート気分を味わえる。
また、ゆったりとした「暖炉ラウンジ」もあり、アルコールやソフトクリームを含むすべてのドリンク類を無料で楽しめる。
日本の夕陽百選 黄金色に輝く太平洋を眺めるインフィニティ温泉
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インフィニティ露天風呂(男湯)
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インフィニティ露天風呂(女湯)
「TAOYA南志摩」の魅力はなんといっても温泉だろう。露天、内湯ともに太平洋を望むインフィニティ温泉となっており、夕暮れ時には日本の夕陽百選にも選ばれた黄金色に染まる海を眺められる。また夜の静けさの中、波音に耳を傾けながら湯に浸かるのもおすすめ。
入浴後は湯上がりラウンジにて冷えたビールやアイスキャンディーを楽しめる。
レストラン「Sera(セーラ)」 伊勢志摩の海の幸を使った地中海料理バイキング
待ちに待ったディナーはレストラン「Sera(セーラ)」で。
ライブキッチンで一つ一つ焼き上げる「海鮮鉄板焼き」は真鯛の皮目がパリッと香ばしく身はふっくら。TAOYAではお馴染みの「特製ローストビーフ」には三重県の名産でもあるあおさと牡蠣のソースが添えてあり、海を一望するレストランで地の味が楽しめる。
また卓上で炊き上げる「地中海風パエリア」はあつあつの状態でまさに出来立て。
もちろん夕食時のアルコールは全て無料で三重県のお酒も堪能できる。

「海鮮(真鯛)鉄板焼き」

「TAOYA特製ローストビーフ」

炊き立てを楽しめる「地中海風パエリア」

その他にもお刺身や、焼きたてのピザなど多種多様な料理を楽しめる。朝食には伊勢うどんも。
バイキングというと冷えた料理というネガティブな印象を持たれる方もいるかと思うが、「TAOYA南志摩」では常に出来立ての状態を食べられるのが嬉しい。
その他にも山口エグゼティブシェフのおすすめとして、さわやかな「地中海風レモンクリームパスタ」、カリッとした「魚介のフリットミスト」、洋風にアレンジした「塩レモン酢豚」、多種多様な「アミューズ」などがある。

「地中海風レモンクリームパスタ」

「魚介のフリットミスト」と「お寿司」

洋風にアレンジした「塩レモン酢豚」

選ぶのが楽しい「アミューズ」
全93室がオーシャンビュー 3室限定で露天風呂付き客室も

露天風呂付き客室

客室露天風呂はまさに絶景を独り占め
旅行のスタイルによって和室、洋室、和洋室と様々な部屋のタイプを選べる。
どこの部屋を選んでも窓の外には雄大な太平洋の景色が広がっており、プライベートな時間をゆったりと過ごすことができる。

全室オーシャンビューで、南志摩の景色を思う存分に楽しめる
「大江戸温泉物語Premium 伊勢志摩」との違いは?
実は「TAOYA南志摩」から車で5分ほどの位置に同グループが手掛ける「大江戸温泉物語Premium 伊勢志摩」がある。こちらは英虞湾に面しており、幾重にも重なる岬や島々を眺めることができる。
「TAOYA南志摩」の遮るもののない景色と比べ、良い意味でこぢんまりとした趣のある景色。場所によって違った景色が望めるのも志摩の魅力。
「TAOYA南志摩」が20代〜60代のカップルや夫婦をメインターゲットにしているとすれば、「大江戸温泉物語Premium 伊勢志摩」はファミリー層もターゲットに入れ、価格も抑えめ。シチュエーションに合わせて選べるのも大江戸温泉物語グループの魅力だろう。
GENSEN HOLDINGS川﨑社長に「TAOYA南志摩」の魅力と、温泉にかける熱い想いをインタビュー
伊藤)「TAOYA南志摩」のオープンおめでとうございます。
はじめに川﨑社長が思う「TAOYA南志摩」の魅力を教えてください。
また程近いところに「大江戸温泉物語Premium 伊勢志摩」がありますが、同拠点にブランドの異なる2施設をオープンされた背景や理由、勝算をお聞かせいただければと思います。
川﨑社長)まず基本的には志摩という土地柄、マーケットがすごく良いということです。そしてロケーションが同じ志摩でも違うということです。
ここに関しては「Premium 伊勢志摩」よりもロケーションがすごくいいと思っています。元の建物は取得した時にはものすごく古かったですが、全面改装しています。お風呂も新設し、客室も改装して、レストランも全面改装しました。「TAOYA南志摩」の魅力は立地と建物にあると思います。そこにコンセプトをしっかりつけてTAOYAブランドとしてオールインクルーシブの宿を作る。「Premium 伊勢志摩」よりも価格帯が高い状態でも、個々の差別化ができれば、十分にマーケットでの勝算があると思っています。
とにかく「TAOYA南志摩」はロケーション的には1番だと思いますね。海にせり出して他に遮蔽物がないというか、ひらけている状況で、客室からは海しか見えないので、とてもいいホテルになったと思います。
伊藤)それぞれ異なる魅力があり、お互いが良い影響を与えているということですね。
川﨑社長)そうですね。例えば過去、「Premium 伊勢志摩」に泊まった人でも大江戸温泉物語グループがやっている「TAOYA南志摩」に、車で5分ぐらいのところだけど行ってみようとなってくださる確率は高いと思います。それは、過去の実績として実際にお客様がグループ内を複数利用してくださっている実績があるからです。
伊藤)大江戸温泉物語と湯快リゾートが統合し、GENSEN HOLDINGSになりました。一宿泊者として良いと思う点は、会員制度「いいふろ会員」が湯快リゾートさんのエリアにも使えるようになったことです。特に会員割引の10%OFFはとても大きいと思います。
GENSEN HOLDINGSさんの強みとして、全国に施設があること、またTAOYA〜スタンダードまで幅広いブランドがあります。全国の施設やブランドを越えてのリピーターが大切になってくるかと思いますが、川﨑社長はどのようにお考えでしょうか?
川﨑社長)そうですね。旅行に行くシチュエーションというのは時期とか世代とかで大きく変わってくると思います。
例えば学生であればスタンダードシリーズ。お子さんができて、若干の経済的余裕ができたら、Premiumシリーズで。
そして40代 50代ぐらいになって、子育てにも一段落したらTAOYAに行く、というようなリピーター化は考えられますし、そうであって欲しいと思っています。
その中で言うと我々が 1番面白いと思う出来事は、おばあちゃん・おじいちゃんがスタンダードシリーズに泊まって、孫の卒業旅行はPremiumシリーズに行ったほうが良いと勧めるという話を聞くことがあります。お孫さんがどこの温泉宿に行ったほうが良いのか相談したりして。世代を超えてリピーター化していただいているという事例もあります。
また、シチュエーションによって使う金額も違ってくると思うので、必ずスタンダードシリーズしか使わないという人はいないと思います。
なぜそれを我々が分かるかというと、たまに宿帳という御朱印集めみたいに旅館で個々のサインを集めている方を見かけます。それを見ているといろんな温泉旅館に泊まられています。それは価格帯も場所も一定ではなくてバラバラです。我々がビジネス的にマーケティング理論でターゲットごとにブランド・シリーズを分けていますが、実際に利用している方もシチュエーションとか一緒に行く人とか、その時々によって使い分けているので、我々の戦略とお客様のニーズは合致していると思います。
伊藤)国内旅行者数は徐々に回復はしていますが、2019年と比べて完全回復には至っていません。それはTAOYA南志摩のある志摩市も同様です。また温泉旅館軒数という点で言えば90年代以降半減しています。その中で「温泉という文化を元気にしたい!」という川﨑社長の熱い思いを耳にしました。
このような状況の中でTAOYA南志摩、また今勢いのあるGENSEN HOLDINGSさんがどのような役割を果たせるか川﨑社長のお考えをお聞かせください。
川﨑社長)まず、国内旅行の消費額というのは去年21.9兆円で今年25.1兆円です。人数は減っているけど、単価が上がっているからです。でも国内の人口の減少は確実に進みます。
これは観光庁が出している数字ですが、インバウンド旅行者が6000万人ぐらいまで到達することを考えると、観光業のマーケットとしては丸だと私は思っています。
でもそれに反して、なぜ温泉旅館業が潰れていって低迷するのか?というのは旅館を運営・経営できる人が少子高齢化の影響などもあり減っているからだと思います。
これは元々の温泉旅館業界自体が、家族経営(家業)でやられている方が多いという背景があるからだと思います。これを企業として我々がやるということは、運営・経営を途絶えさせないために人を育てるということが一番大事だと考えています。
これは社長の私が言うと少々語弊がありますが、弊社で育った人が仮に転職して温泉旅館を元気にしてもらえるのだったら、それは我々の本望です。そうなることで地域の観光が活性化すると思います。
GENSEN HOLDINGSで育った人たちがそこを復活させてほしいと思っています。もちろん今はGENSEN HOLDINGSで頑張って欲しいですけど、将来的にはそういうことができる人材を育てていきたいです。
源泉は湯水、お湯が湧き出てくるという意味じゃないですか。それぐらい、お湯が湧き出るぐらい人を排出できる企業にする、そういう企業になりたいなと思っているので、それができればすごく遠回りなのかもしれないですけど、温泉旅館業の応援をできるのではないかと思っています。
伊藤)いや、熱いですね。
川﨑社長)僕は熱いですよ!
伊藤)本日はありがとうございました。
川﨑社長)ありがとうございました。

GENSEN HOLDINGS 代表取締役社長 川﨑俊介氏
絶景と海の幸、非日常空間でリゾート気分を味わえる「TAOYA南志摩」。
みなさんもぜひ行かれてみては。
【TAOYA南志摩 概要】
▪️所在地 〒517-0404 三重県志摩市浜島町浜島1645−1
▪️総客室数 全93室(うち露天風呂付き客室3室)
▪️電話 050-3615-3456 (9:00~19:00)
▪️公式サイト及び、ご予約

【会社概要】
▪️称号 GENSEN HOLDINGS株式会社
▪️所在地 〒104-0061 東京都中央区銀座7−16−21 銀座木挽ビル5階
▪️設立年月日 2017年12月5日(創業2001年11月)
▪️代表取締役 川﨑 俊介
▪️事業内容 全国で温泉旅館、ホテル、温浴施設、テーマパークの運営事業を展開
(大江戸温泉物語グループとして全国72施設。2025年10月現在)
▪️公式サイト https://corporate.ooedoonsen.jp/
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