ラグビーワールドカップ2023フランス大会の話題を随時更新TADコラムぺージでお届けします。
【3位決定戦・決勝戦】2023.10.30 更新(RWC2023最終記事)
【プロフィール】
スポーツファンライターTAD
高校、大学でラグビーを経験。卒業後NZのクラブをはじめ世界4ヵ国でプレー。
現在はファン目線でラグビーを観戦。強豪国から今後が楽しみなラグビー途上国にも注目して
一般の方たちにもわかりやすくラグビーの楽しさと魅力を伝えるのがテーマ。
RWC2023関連のすべての記事を下記特集ページに収納しています。
さすが4強に残ったチームですね。決勝戦も3位決定戦も壮絶な試合となりましたね。
わたくしTadの寝不足状態も今週で終わりとなります。
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3位決定戦、そして決勝戦どちらもワールドカップフランス大会を締めくくるには
ピッタリの好ゲームとなりました。
まずは、決勝戦の前日に行われた3位決定戦、組み合わせはこのようになりました。
アルゼンチン 23 VS 26 イングランド
プールD組2位 プールD組1位
3位決定戦の数字 |
アルゼンチン |
イングランド |
テリトリー(%) |
50% |
50% |
ボール支配率(%) |
53% |
47% |
反則数 |
7 |
8 |
PG |
3 |
4 |
タックル数(成功率) |
107 (86%) |
175 (80%) |
ターンオーバー回数 |
2 |
5 |
ボールキャリーメートル |
421 |
282 |
ディフェンスライン突破回数 |
34 |
14 |
マイボールスクラム |
6/7 |
9/12 |
マイボールラインアウト |
8/8 |
7/8 |
傷だらけの勲章。まさにそんな言葉がピッタリの3位決定戦。
ワールドカップ優勝を目指して戦った準決勝、お互いに勝つ事が出来ず一度はモチベーションが切れ、そこから自国のプライドのためにまたメンタルを調整して戦うのが3位決定戦という舞台です。
奇しくもこのカードは日本代表が戦ったプールD組の初戦と同じカード。
試合はキッキングゲームになると予想しましたが、開始からお互いボールを動かすアグレッシブな試合展開となった。
イングランドは前半、1トライ1コンバージョンキック、3PGで一気にゲームを決めに来ていたが、アルゼンチンは前半終了間際、密集からスクラムハーフのクベリ選手がもぐってトライを決め、コンバージョンも決まり、10-16で折り返した。
後半開始早々、アルゼンチンはSOのカレーラス選手が見事なステップでイングランドディフェンスを切り裂いてトライ。
キックも決まり17-16と逆転。
SOのサンティアゴ・カレーラス選手は、前回大会はウイングで出場していた選手。
さすが速いですね。
ところが喜んだアルゼンチン応援団も一瞬であった。その2分後、イングランドがトライを奪い返し逆転。23-17。
その後、両チーム1本ずつPGを決めて26-20。イングランド反則で得たPGチャンスを途中出場のアルゼンチンのスター、ニコラス.サンチェス選手が決め23-26とその差はPG1本。
さらに残り5分でイングランドは手痛い反則。左サイド、右脚キッカーのサンチェス選手からするとイージーな位置からのキック。しかし無情にもボールはポストの左側にわずかに外れ、追いつく事は出来ず、
残り3分アルゼンチンの快速ウイング マテオ.カレーラス選手の素晴らしいランもありましたが、イングランドのディフェンスに阻まれトライならず。そのままノーサイド。
26‐-23イングランドが勝利し、3位となった。3点差、まさにPG1本の差。
この試合、イングランドのSOファレル選手は16得点し、得点王争いで
フランスのトマ.ラモス選手を抜いて得点王の称号を手にした。
そして、3位決定戦の激闘の翌日、ついに決勝戦の時がやってきました。
ワールドカップが始まった時、いったいどのくらいの人がこのカードを
予想したでしょうか?
まさにラグビーが宗教の国ニュージーランドと現在世界ランク1位の南アフリカとの
世界一のプライドをかけた一戦。
両国とも過去3回ずつ優勝しており、どちらが勝っても史上初の4回目の優勝国となる。
まずは、決勝戦の数字を見てみましょう
ニュージーランド 11 VS 12 南アフリカ
プールA組2位 プールB組2位
決勝戦の数字 |
NZ |
南アフリカ |
テリトリー(%) |
53% |
47% |
ボール支配率(%) |
60% |
40% |
反則数 |
5 |
10 |
PG |
2 |
4 |
タックル数(成功率) |
92 (78%) |
209 (80%) |
ターンオーバー回数 |
2 |
7 |
ボールキャリーメートル |
459 |
360 |
ディフェンスライン突破回数 |
37 |
14 |
マイボールスクラム |
2/2 |
10/11 |
マイボールラインアウト |
20/22 |
6/10 |
この両チームのワールドカップ決勝戦での顔合わせは、過去一度だけあります。
1995年南アフリカ大会の決勝で対戦し、その時は南アフリカが延長戦の末、怪物ロムー選手率いるニュージーランドを15-12で破って初優勝を遂げました。
また今年に入ってからの対戦では、南半球4か国対抗戦では、ニュージーランドが35-20で勝利し、8月のワールドカップ直前のテストマッチでは、南アフリカが35-7でリベンジ。実力差がほぼ無い互角と言えよう。
2023年10月28日(現地時間)ついに決勝戦の時が訪れた。
会場のスタッド、ドゥ、フランセは80065人の大観衆がキックオフを待ちわびてる。
両国の国家斉唱が終わり、オールブラックスのハカ。それを、闘志を秘めた冷静な表情で見つめる南アフリカ。
そしてキックオフのホイッスル、会場のボルテージが一気に跳ね上がった。
試合開始から両チームの激しい攻防が繰り広げられ、骨と骨がぶつかり合う音がスタンドまで、聞こえるような死闘。
前半29分、ニュージーランドのキャプテン サム.ケイン選手がハイタックルでバンカーシステム判定によりレッドカードで退場となり、オールブラックスは残り時間を14人で戦うことになった。今年8月の両チームの対戦の時も同じように
オールブラックスは退場者を出して14人で戦い、記録的な大差で負けている。
ボールを積極的に動かしてアタックをしたいオールブラックスは、雨の影響かハンドリングミスが多い。またラインアウトで苦戦してなかなかリズムに乗れない。
後半14分、オールブラックスは左サイドをSOのリッチー.モウンガ選手が抜け、内側をフォローしたスクラムハーフのアーロン,スミス選手がトライ!かと思いきや、その前のプレーでノックオンがありトライは取り消しとなった。
非常にスピーディーで素晴らしいハンドリング。まさにこれぞ!オールブラックスというような攻撃でした。 非常に残念(泣)
そんな中で後半18分。ついにオールブラックスのFBボーデン.バレット選手がトライをとり、11-12と1点差に詰め寄る。
1人少ないオールブラックスは、その数的不利を忘れさせる強さにはスタンドの大観衆は惜しみない声援を送った。
切り札ダミアン.マッケンジー選手を投入し逆転に望みを繋ぐオールブラックス。
果敢に攻め続け、幾度も南アフリカ陣内深くまで入り込んだ。
しかしオールブラックスの健闘むなしくノーサイドの笛が響いて
この死闘にピリオドがうたれた。
どちらが強いとかではなく、両チームが全てを出し尽くして戦った。
2023年フランスワールドカップの最終戦に相応しい戦いでした。
ありがとう!オールブラックス、おめでとう!南アフリカ。
最後に、わたくしTadは今回のワールドカップフランス大会 全48試合をすべて
見ましたが、ティア1と呼ばれる強豪国に加え、ティア2と呼ばれる国々のレベルが非常に上がっていると感じました。
特にポルトガル、ジョージア、ウルグアイ、チリといったなじみの薄い国々の情熱的なラグビーが見れたことは今後のラグビー観戦の糧となるでしょう。
みなさんも、今回のワールドカップフランス大会でラグビーに興味を持ったでしょうか?
世間には『にわかファン』という言葉がありますが、良いんです!にわかファンでも。
そのうちラグビーの虜になっていきますから。
それがラグビーというスポーツなのです。
それでは、みなさんまた次回2027年ワールドっプオーストラリア大会でお会いしましょう。
わたくし、スポーツファンライターのTadでした。
Enjoy Rugby ! Enjoy your Life !
ジャイアントキリング、アップセット、下克上 2023.10.26更新
今回のワールドカップでも、格下とされているチームが格上チームに勝つという
アップセット=ジャイアントキリングがありましたね。
ポルトガルが最終戦でフィジーに勝利した試合やフィジーがオーストラリアに勝利した試合なんかはこれに相当すると思います。
みなさんもご承知の通り、ラグビーは実力差が勝敗にそのままつながる競技で
格下チームが格上チームに勝利するのは非常にまれなことです。
ということは、おそらくフィジーとポルトガル、フィジーとオーストラリアには
それほどの力の差はない、もしくは用意周到に戦略を練りそれがハマったのかもしれませんね。
勝った格下と称されるチームはまさにしてやったり。
マスコミもこちら側にスポットを当てて報道しますが、負けた方の格上と称されている
チームは、失意のどん底に叩き落される気持ちでしょう。
2015年大会の日本代表VS南アフリカの試合でノーサイド直後の南アフリカ選手たちの
表情がそれを物語ってますね。
ここからはワールドカップの話題からは少しそれますが、ジャイアントキリング、アップセット、下克上に近い状態が起こりうる日本国内の大学ラグビーに目を向けてっましょう。
関東の大学ラグビーのリーグ戦グループには、1部リーグから5部リーグまであり
各リーグ8チームで構成されてます。
毎年各リーグで総当たり戦を行い順位決定し、7位、8位のチームはその下のリーグの1位、2位チームとの『入替戦』が行われます。
下のリーグのチームからすると、ここで格上リーグのチームに勝って這い上がるチャンス、
上のリーグのチームは、ここで負けると下部リーグに降格となるのでいつも以上に必死さが伝わってくる試合となります。
まさに下克上ですよね。12月の第1週もしくは第2週はこの『入替戦』の時期なので
熊谷ラグビー場は非常に盛り上がりますよ。
1部リーグの試合はテレビ放送される場合が多いし、マスコミにも取り上げられます。
また1部リーグで4位?までに入ると大学選手権へ出場できます。
しかし2部リーグだと陽が当たらない場所での試合となり、マスコミもほとんど取り上げません。今シーズンの2部リーグには、以前1部リーグで輝かしい栄光を手にしていた
関東学院や中央大、専修大などの名門も現在は2部リーグでの戦いとなってます。
では、一番下の5部リーグから這い上がるにはどのくらいかかるんでしょうか?
5部で優勝し4部に上がる=1年、翌年4部で優勝し、3部に昇格=1年、
3部で優勝し、2部に昇格=1年 そして2部で優勝し1部に昇格=1年
現実的には無理に近いですが、最短で4年かかりますね。
そんな無理に近い困難な戦いをして快進撃を続けているチームがあります。
それが『新潟食料農業大学ラグビー部』というチームです。
みなさん、あまり聞きなれないチームと思います。
2020年に加盟し5部リーグからスタート。順調に昇格し、現在は3部リーグで
戦ってます。10月26日時点では4戦して全勝の4勝。
この4勝というのは昨年の3部リーグ上位4チームと対戦しての4勝ですから
おもごとです。
おそらく2部リーグとの入替戦に出場し、2部昇格するでしょう。
大学ラグビーは2部リーグから急にレベルが上がりますので、来シーズン
2部で優勝もしくは2位となることは非常に難しいと思いますが、数年後には
必ず上位争いするチームになるでしょう。
このチームの指揮を執るのは、あの東福岡高校を常勝軍団に育て、法政大学でも
チームの指揮をとった谷崎監督です。選手の自主性、ラグビーを通し社会に貢献できる
人材育成に重きを置く指導法でここまでチームを作るあげてきました。
これほどまでに最下部リーグから順調に昇格してきているチームはみたことありません。
今後の大学ラグビーの台風の目となることは間違いないでしょう。
今回のワールドカップを通じて、国内のラグビーやなかなか陽の当らないリーグのラグビーにも少しでも関心を持っていただけたらラグビー狂のTadとしても嬉しく思います。
【ついに決勝戦】 2023.10.26更新
準決勝は2試合、壮絶な試合となりましたね。
わたくしTadの寝不足状態も今週で終わりとなります。
決勝はこのカードとなりました。
ニュージーランド VS 南アフリカ
ワールドカップが始まった時、いったいどのくらいの人がこのカードを
予想したでしょうか?
まさにラグビーが宗教の国ニュージーランドと現在世界ランク1位の南アフリカとの
世界一のプライドをかけた一戦となるでしょう。
では、さっとく決勝の予想、そしてその前日に行われる3位決定戦の予想をしてみましょう。
ニュージーランド VS 南アフリカ
プールA組2位 プールB組2位
準決勝戦の数字 |
NZ(対アルゼンチン戦) |
南アフリカ (対イングランド戦) |
テリトリー(%) |
54% |
51% |
ボール支配率(%) |
57% |
44% |
反則数 |
7 |
8 |
PG |
1 |
3 |
タックル数(成功率) |
185 (84%) |
109 (84%) |
ターンオーバー回数 |
5 |
4 |
ボールキャリーメートル |
621m |
190m |
ディフェンスライン突破回数 |
51 |
15 |
マイボールスクラム |
4/4 (100%) |
7/8 (87.5%) |
マイボールラインアウト |
10/12 |
15/19 |
それぞれ対戦相手、グランドコンディションが違うため参考でしたありませんが、
準決勝戦の数字を見てみましょう。
両チームほとんど差がないですね。南アフリカとイングランドとの準決勝は雨の中、コンディションが悪かったためキッキングゲームとなり、ボールキャリーメートルは少なくなってます。
ちなみに10月23日付けの最新の世界ランキングでは、ニュージーランドは2位。ランキングポイントは90.91
対する南アフリカは1位。ランキングポイントは92.48
その差は1,57。ほとんど差もありませんね。
この両チームのワールドカップ決勝戦での顔合わせは、過去一度だけあります。
1995年南アフリカ大会の決勝で対戦し、その時は南アフリカが延長戦の末、怪物ロムー選手率いるニュージーランドを15-12で破って初優勝を遂げました。
今年に入ってからの対戦では、南半球4か国対抗戦では、ニュージーランドが35-20で勝利sh、8月のワールドカップ直前のテストマッチでは、南アフリカが35-7でリベンジ。
実力差がほぼ無い互角と言えよう。
ラグビーはここ数年で、従来のアタックのバリエーションにより相手ディフェンスを崩すことを重視することから、ディフェンス側はいかに反則をしない、相手ボールをジャッカルして奪うかということが主流となっているような気がします。
そう簡単にディフェンスを崩すことは容易ではなく、ディフェンスする側も反則をしないということに重きを置いています。
ニュージーランドのトライにつながっているアタックを見ると、ディフェンスからボールを奪ってアンストラクチャーな状態からカウンターを仕掛けてトライというパターンが非常に多い。このへんはニュージーランドのディフェンスの規律性の高さですね。
一方、南アフリカの得点パターンは強力なセットプレー、得意のシャロ―ディフェンスからの切り替えしによるトライパターンが非常に多い。
南アフリカの強力FWがアタックでプレッシャーをかけ続け、ニュージーランドがたまらず反則を犯しPGというパターンも考えられます。
南アフリカのベテランキッカーのハンドレ・ポラード選手の正確無比のプレースキックは脅威となるでしょう。準決勝でのイングランド戦の残り2分での逆転劇の立役者です。
ニュージーランドが、準々決勝のアイルランド戦の後半のラストで見せたあの高い規律性を戦でも継続し続けられるか?
わたくしTadの予想は、両チームとも得点チャンスは非常に少ないロースコアーの展開を予想してます。ひとつの反則が命取りになるようなPGが勝敗を分けるのでは・・・
当日28日(日)のパリの天気予報は、曇り一時雨。気温は15℃前後。
雨が降る中での試合だと、強力なフィジカルをもつ南アフリカが有利か?
Tadの予想: ニュージーランドが僅差で勝利をおさめ4回目の優勝を飾る。
アルゼンチン VS イングランド
プールD組2位 プールD組1位
準決勝戦の数字 |
アルゼンチン (対NZ戦) |
イングランド (対南アフリカ戦) |
テリトリー(%) |
46% |
49% |
ボール支配率(%) |
43% |
56% |
反則数 |
10 |
11 |
PG |
2 |
4 |
タックル数(成功率) |
192 (73%) |
89 (80%) |
ターンオーバー回数 |
1 |
8 |
ボールキャリーメートル |
522m |
236m |
ディフェンスライン突破回数 |
22 |
14 |
マイボールスクラム |
4/4 (100%) |
3/7 (42.8%) |
マイボールラインアウト |
18/19 |
7/10 |
こちらは準決勝で負けたチーム同士の3位決定戦。
両チーム優勝を目指していた中での準決勝敗戦。
一度、気持ちが切れてしまっての3位決定戦は精神的に非常にタフなゲームとなります。
そんな中、わたくしTadが注目したいのは、190㎝の大型ウイングのエミリアノ・ボフェリ選手です。
準決勝のニュージーランド戦ではボールを持つ機会がほとんどなく不発に終わったトライゲッター。3位決定戦でその存在感を示すことができるか?
天気予報では試合当日の天気は曇り一時雨。イングランドは得意なキッキングゲームをしてくるでしょう。アルゼンチンの両ウイングとフルバックはキック処理に長けているので
そこのプレーも楽しみです。
また、おそらくアルゼンチンのSOは今大会で代表を引退する英雄ニコラス・サンチェス選手が先発出場するでしょう。ファンタジスタの彼のプレーをワールドカップで見るのもこれが最後。楽しみにしてます。
イングランドのSOのファレル選手の得点王争いにも注目。
現在は、1位がフランスのトマ・ラモス選手の71得点、2位がイングランドのファレル選手の59得点。その差は15得点。PG5本で追いつくのかぁ。
おそらくイングランドが勝つ場合は、ファレル選手の右足からの得点が大半を占めると思うので、イングランドが勝って3位+ファレル選手の得点王というのもあり得るでしょう。
Tadの予想: イングランドがキッキングゲームを制し勝利
【決勝トーナメント準決勝を振り返り】2023.10.23更新
準決勝の2試合、いや~興奮しました。
夜中、早朝に大騒ぎしてしまい、お隣さん申し訳ございません。
先ずは準決勝の組み合わせをおさらいしてみましょう。
- ニュージーランドVSアルゼンチン
- イングランドVS南アフリカ
以上2試合となります。
では、さっとく準決勝の結果を振り返ってみましょう。
ニュージーランド 44 VS 6 アルゼンチン
プールA組2位 プールD組2位
準決勝戦の数字 |
ニュージーランド |
アルゼンチン |
テリトリー(%) |
54% |
46% |
ボール支配率(%) |
57% |
43% |
増減率換算 |
NZの方が32.5%長くボールを支配している |
|
反則数 |
7 |
10 |
PG |
1 |
2 |
タックル数(成功率) |
185(84%) |
192(73%) |
ターンオーバー回数 |
5 |
1 |
ボールキャリーメートル |
621m |
522m |
ディフェンスライン突破回数 |
51 |
22 |
マイボールスクラム |
4/4(100%) |
4/4(100%) |
マイボールラインアウト |
10/12 |
18/19 |
アルゼンチン残念でしたね。ランキングポイントでは7.84差がありますので苦戦するとは
予想していましたが・・・
この両チームは今年8月、NZのクライストチャーチで対決。
その時はアルゼンチンが敵地で、25-18で勝利。
ニュージーランドは2年前の2021年にもアルゼンチンに負けておりに
このワールドカップの準決勝という大舞台でリベンジを果たし王者オールブラックスの
プライドを取り戻したい。
結果から申しますと、44-6でニュージーランドオールブラックスの圧勝でした。
スタッツ全てにおいてオールブラックスはアルゼンチンを上回ってますからまさにアルティメットクラッシュですね。
後半開始早々のオールブラックスボールのスクラムであのアルゼンチンの強力スクラムをオールブラックスが完全に押し込むシーン、あれがこの試合の全てを物語ってます。セットプレーで強みを持つアルゼンチンが自分たちの優位性を示せるところで完敗してしまい気持ちが折れたのではと思います。
後半32分、オールブラックスは相手陣22mライン付近でのマイボールラインアウトからキャッチしてリターンで内側に走り込むウイングのウィル.ジョーダンにパスするというサインプレーでそのままトライまで持ち込んだ。このサインプレーはアイルランド戦でも使ったプレー(その時は走り込んだのはB.バレットでした)、今後、日本でも流行りそうなプレーですね。
ボール支配率のポゼッションの数字を増減率でみてもオールブラックスはアルゼンチンのボール支配時間より27.2%長くボールを支配している。
セットプレーも数字は互角に近いですが、スクラムはオールブラックスがプレッシャーかけていたので、生きたボールが出しにくい状況、タックル数と成功率もオールブラックスが上回る数値。
ボール支配、エリア獲得、セットプレー、ディフェンス、規律。この要素全てでオールブラックスが上回る数値だと、アルゼンチンはなす術なかったですね。
オールブラックスのウイングのウィル・ジョーダン選手とアルゼンチンのウイング エミリアノ・ボフェリ選手のウイング対決では、ウィル・ジョーダン選手の圧勝でしたね。
準決勝で3トライのハットトリックをするとは。
また後半ニュージーランドのマッケンジー選手とアルゼンチンのベテラン司令塔SOのサンチェス選手のファンタジスタ対決、感動しすぎてお腹いっぱいです。
試合結果: ニュージーランドが44-6で勝利し決勝へ進出
イングランド 15 VS 16 南アフリカ
プールD組1位 プールB組2位
準決勝戦の数字 |
イングランド |
南アフリカ |
テリトリー(%) |
49% |
51% |
ボール支配率(%) |
56% |
44% |
増減率換算 |
イングランドが27.2%長くボールを支配していた |
|
反則数 |
11 |
8 |
PG |
4 |
3 |
タックル数(成功率) |
89(80%) |
109(84%) |
ターンオーバー回数 |
8 |
4 |
ボールキャリーメートル |
236 |
190 |
ディフェンスライン突破回数 |
14 |
15 |
マイボールスクラム |
3/7 |
7/8 |
マイボールラインアウト |
7/10 |
15/19 |
準決勝もう一つの試合、イングランドvs南アフリカは雨が降りしきる中での試合となった。
この組み合わせは2015年大会の決勝戦と同じで、その時も雨の中の試合でキッキングゲームでした。試合巧者でラグビー母国のイングランドは、徹底したキッキングゲームを仕掛けてきましたね。
スタッツの数字を見ると互角ですが、この試合のポイントはスクラム。
イングランドはスクラムで劣勢に立たされて攻撃のリズムを作れなかったのが敗因の一つと言えよう。
試合は前半からキックの応酬、イングランドのキッカーのファレル選手は南アフリカの反則で得たPGを着実に決めていく。こうなると試合巧者のイングランドペース。
前半は両チームともトライはなくPGでの得点のみの12-6でイングランドリード。
後半に入ると南アフリカはペースを変えるためスクラムハーフのデクラーク選手、さらに次々とリザーブを投入。
その南アフリカがペースを引き込もうとした後半12分、イングランドのSOファレル選手が45mのドロップゴールでさらに差を広げて15-6。
南アフリカはトライを取らなければ差は縮まらない状況
後半20分のイングランドボールのスクラムを南アフリカが猛プッシュをかけて反則を奪い、ここから南アフリカのペース。
後半30分、南アフリカはとうとうイングランドの堅いディフェンスをこじ開けてトライ。ゴールも決まり15-13その差は2点と詰め寄る。
一つのスクラムでペースを引き寄せた南アフリカはさすがです。
残り10分、反則をした方が負けになるという緊迫した10分間。
そして激戦のエンディングが残り2分に訪れた。ハーフウェイ付近の南アフリカボールのスクラムでイングランドは痛恨の反則。南アフリカのハンドレ.ポラード選手が45mのPGを決めて16-15。ついに逆転。南アフリカの大逆転で激戦の幕は閉じた。
あの緊迫の中で、超ロングのPGをあっさり決めてしまうポラード選手のメンタルコントロールは賞賛に値しますね。
試合結果:南アフリカが16-15の見事な逆転勝ちで決勝に進出
とうとう次節は決勝戦。ニュージーランドVS南アフリカ。そしてその世紀の一戦の前には3位決定戦のイングランドとアルゼンチン。ワールドカップも残すところ2試合。
今から4年後が待ち遠しいのは、わたくしTadだけでしょうか?
そんなこと考えてる場合でない。あと2試合、みなさん一緒にラグビーを楽しみましょう!
ポゼッションスタッツ(ボール支配率)数字の不思議 2023.10.21更新
ラグビーワールドカップをテレビで見ているとよく『ポゼッション』という言葉が
出てくると思います。ここでいうポゼッションとは『ボール支配』を表します。
ラグビーは陣取りゲーム。いかにマイボールの時間を長くしボールを前に運んでいくかが
勝敗の大きなポイントになります。
このポゼッションを比率にあらわしたものが『ポゼッション率』
前半が終わると必ず、この率が表示されてますよね。
ここで、このポゼッション率の見方を間違えると、その差があまり大きく感じない。
僕もつい最近まで、この『ポゼッション率』に対してそれほど気にしてませんでしたが、
『でもちょっと待てよ。この数字って何に対しての数字?』 と疑問。
そもそもラグビーは、相手との1対1の勝負(1チームVS1チーム)
それを考えると、このポゼッションという考え方も、『相手のポゼッションに対して
こちら側はどうなんやろ?』って見るのがより詳しく見れるんちゃうかって思って仕事していたら、『そうだ! 今、仕事で使ってる『増減率』を使ってみたらいいかも?』という発想に至った。 (そんなこと考えてないでちゃんと仕事しろって感じですね(泣) )
例えば『Aチーム 55% :Bチーム 45% 』という結果の場合、差は10%ですよね。
あー、なんだ10%かって思ってしまいます。
そこなんですよ。そこにこのポゼッション率のからくりがあります。
このポゼッション率を正しく見る場合、対戦相手のポゼッション=ボール支配率に対して
自分たち側(応援しているチーム)がどれだけボール支配しているかを見る必要があります。
そこで必要となる計算は、増減率:両者の数字差/パーセント です。
計算は次のようになります。
55 / 45-1 =22.2% すなわち、55%ポゼッションを獲得しているチームに対して
Aチームは、Bチームより22.2%ボール支配時間が長いということに
なります。
かなりの差があることがわかりますね。
計算式は、 A / B-1 = % となります。
もうひとつ例を見てみましょう。
日本代表VSイングランドの試合
この時のポゼッション率は、日本代表が34%でイングランド代表が66%。
その差は32.
それを日本だ表側からの増減率でみてみるとこうなります。
66 / 34-1=94.1%
うわぁ~!やはりイングランドは格上ですね。実力差が大きい!
すなわちイングランドは日本代表のポゼッションに対して倍近く94.1 %
長い時間のポゼッション=ボール支配 をしていたことになります。
日本代表がとった戦術が、エリア重視でキックを多用していたならば、
ある程度相手側のポゼッション率が大きくなることは理解できますが。
今回日本代表がとった戦術は、ポゼッション重視の戦術ですから、ポゼッション率の増減率でこれだけ大きな差をつけられると勝てませんね。
逆にわたくしTadは、よくこの点差(12-34)でおさまったと思います。
この試合、日本代表のタックル数、タックル成功率が大きくイングランドを上回っていて
さらにターンオーバー数も日本代表の方が上でした。
ホント、日本代表は身体を張ったタックルで頑張りましたよ。
その魂のタックルが、それほど点差が開かなかった要因でしょう。
ポゼッションを見るときはこの増減率を使ってみると、対戦相手の数字に対して
自分たち側がどれだけかという客観的な見方ができます。
ポゼッションはあくまでボール支配であり、それがどんな形で、どのエリアで
行われたのかも勝敗の重要なファクターになります。
そのエリアという考え方は、キックの要素が絡んできますし・・・
キックは、有効な攻撃的キックかなのか、
ピンチを逃れるための守りのキックかで違ってきますし・・・
う~ん、やはりラグビーは奥が深い。
みなさんも準決勝、決勝戦のポゼッションを見るときに
参考として増減率を思い出してみてくださいね。
決勝トーナメントに進むのはどこか【準決勝】2023.10.18更新
準々決勝はどの試合も接戦で、『さすが!ベスト8のチーム』と思わせてくれる
試合ばかりでしたね。
わたくしTadはここ2か月睡眠不足気味ですが皆さんはどうですか?
でもいい試合ばかりだと見ないわけにはいきませんよね。
それでは、準決勝の組み合わせから見てみましょう
- ニュージーランドVSアルゼンチン
- イングランドVS南アフリカ
以上2試合となります。
プール戦の時は、北高南低という評判でしたが、やはりそこは南半球4か国ザ・ラグビーチャンピオンシップのチーム。オーストラリア以外は順調にベスト4に入ってきました。北半球はイングランドのみとなってしまいましたね。
では、さっとく準決勝の予想をしてみましょう。
ニュージーランド VS アルゼンチン
プールA組2位 プールD組2位
準々決勝戦の数字 |
NZ(対アイルランド戦) |
アルゼンチン(対ウェールズ戦) |
反則数 |
10 |
7 |
タックル数(成功率) |
226 (82%) |
168(82%) |
ボールキャリーメートル |
467m |
425m |
マイボールスクラム |
5/5 (100%) |
7/7 (100%) |
マイボールラインアウト |
8/8 (100%) |
10/10 (100%) |
PG |
3 |
2 |
相手が違うため参考にしかなりませんが、準々決勝戦の数字は
両チームほとんど差がないですね。
ちなみに10月16日付けの最新の世界ランキングでは、ニュージーランドは2位に浮上。ランキングポイントは90.91。
対するアルゼンチンは7位。ランキングポイントは83.07・
その差は7.84。ちょっと大きいですね。
この両チームは今年8月、NZのクライストチャーチで対決。
その時はアルゼンチンが敵地で、25-18で勝利。
アルゼンチンは2年前の2021年にも、ニュージーランドに勝っており
ある程度自信をもって対戦するでしょう。
王者オールブラックスとしては、前回対戦のリベンジを王者のプライドにかけて
する意気込みでしょう。
アルゼンチンはセットプレー(スクラム、ラインアウト)を起点としたプレーからの得点が
多く、ニュージーランドはアンストラクチャブルの状態からの切り替えしの速さが
得点につながってます。
トライゲッターに関しても、オールブラックスにはウィル・ジョーダン選手とレスターファインガアヌク選手と決定力のあるウイングがいます。
アルゼンチンにも、エミリアノ・ボフェリ選手とマテオ・カレーラス選手(日本戦で3トライを取った)の快速ウイングがいます。
ニュージーランドは、準々決勝のアイルランド戦で試合終了前のアイルランドの37次攻撃を反則なしでディフェンスした規律性もあり、アルゼンチンはそう簡単にはディフェンス網を突破できないでしょう。
私個人的には、ニュージーランドのSO/FBのマッケンジー選手とアルゼンチンのベテラン司令塔SOのサンチェス選手のファンタジスタ対決を楽しみにしてます。
どちらが勝つにしても、おそらく接戦が予想されます。
不用意な反則はPGで即失点につながります。
チームとして最後まで規律を守れた方が勝利するでしょう。
ニュージーランドが前回対戦のリベンジをして王者のプライドを取り戻せるか、はたまたアルゼンチンがワールドカップの大舞台で再度オールブラックスを倒し、実力を世界に知らしめるか。
Tadの予想: ニュージーランドが僅差での勝利
イングランド VS 南アフリカ
プールD組1位 プールB組2位
準々決勝戦の数字 |
イングランド(対フィジー戦) |
南アフリカ(対フランス戦) |
反則数 |
10 |
6 |
タックル数(成功率) |
151 (73%) |
158 (71%) |
ボールキャリーメートル |
501 |
424m |
マイボールスクラム |
4/5 (80%) |
7/8 (87.5%) |
マイボールラインアウト |
11/11 (100%) |
5/5 (100%) |
PG |
5 |
1 |
フランスとの激戦をものにした南アフリカは、大会前はチーム状態は悪く、
プール戦でもアイルランドに負け。
特にプレースキッカーの決定力が低く苦しんでましたが、そこは過去3大会で優勝があり、前回大会の王者でもある南アフリカ。大会が進むにつれて調子を上げてきている。
特に準々決勝のフランス戦の勝ち方はチームで勝ち取った勝利でした。
また、大会のラッキーボーイ的な? 選手も出てきてチームに活気が出てます。
気になるのがキック処理です。おそらくイングランドは南アフリカの両ウイングがサイズ的に小さいことに眼をつけ、ハイパントを蹴って競ってくるでしょう。
それを確保できるかどうかが南アフリカの勝利へのカギとなるでしょう。
一方、イングランドも準々決勝でフィジーと大接戦を演じ、30-24で何とか勝利。
イングランドのディフェンスにギャップができる場面もちらほらありました。
しかしイングランドにはキックという飛び道具があり、SOのファレル選手は準々決勝で18得点をその右脚から叩き出した。(蹴りだしたか)
また、リザーブにはキックの精密機械とよばれるフォード選手も控えてます。
この試合、イングランドは南アフリカにプレッシャーをかけ続け反則を誘いだせるか?
南アフリカは準々決勝戦のときのようにチームの規律を最後まで守れるか。
最新世界ランクでは、南アフリカは1位になりポイントも92.48.
イングランドは5位でポイントは84.03.
その差はなんと8.45!
ポイント差で8以上というのは、日本代表に例えるとアルゼンチンとの差の8.8と
ほぼ同じですね。
ポイント差だけ見ると南アフリカが断然有利。
しかしイングランドには、ファレル選手やフォード選手といった優秀なキッカーがいて
飛び道具を持っている。その点ポイント差ほどの実力差は無いでしょう。
Tadの予想:試合巧者のイングランドの勝ち(PGの差で)
あ~、ワールドカップも残すところ準決勝の2試合、3位決定戦、そして決勝戦の
4試合となってしまいました。
寂しい気持ちとどこが決勝に進出するんだろうというワクワク感で入り混じってます。
みなさんも、きっと同じ気持ちでしょう。
あと4試合、思いきりラグビーを楽しみましょう!
【参考】10月16日付け世界ランキング
【決勝トーナメント準々決勝】2023.10.17更新
負けたら終わりのノックアウト方式の決勝トーナメントの準々決勝が始まりました。
スポーツ通の友人が、どの競技でも準々決勝が一番面白いと言ってましたが
ホントそうでした。
各試合、大接戦でわたくしTadは睡眠不足。
それでは、準々決勝の組み合わせから見てみましょう
- ウェールズVSアルゼンチン
- ニュージーランドVSアイルランド
- イングランドVSフィジー
- フランスVS南アフリカ
以上4試合となります。
では、各ゲームを一緒に見ていきましょう。
ウェールズ 17 VS 29 アルゼンチン
プールC組1位 プールD組2位
準々決勝 |
アルゼンチン |
ウェールズ |
反則数 |
7 |
12 |
タックル数(成功率) |
168(82%) |
99(72%) |
ボールキャリーメートル |
425m |
691m |
マイボールスクラム |
7/7 (100%) |
8/10 (80%) |
マイボールラインアウト |
10/10 (100%) |
6/10 (60%) |
PG |
2 |
1 |
結果は、アルゼンチンが29-17で勝利。
アルゼンチンは強みのセットプレー(スクラム・ラインアウト)で完璧な仕上がり、
さらに規律を守り反則を最小限に抑えたのが勝因と言えるでしょう。
お互いミスが目立つ立ち上がりの中、ウェールズは鉄壁のディフェンスでアルゼンチンの攻撃をなんとかしのいでるという感じでした。
ただ、この日はウェールズのいつもの手堅いラグビーではないところがところどころ見られ、徐々にリズムが崩れてきた。
特にキックの精度が悪くなかなか攻撃のリズムをつかめなかった。
そんな中、最初にスコアしたのはウェールズ。ダン,ビガー選手のトライ。
さらにPGも決め10-0とリード。
対するアルゼンチンはボフェリ選手の2つのPGで10-6で後半に入る。
後半開始してアルゼンチンはボフェリ選手のPGで得点を重ね12-10と逆転。
ウェールズがトライを取り17-12。
残り15分を切ったところでアルゼンチンがトライを取り19-17で逆転。
ここから、アルゼンチンはベテランのサンチェス選手を投入。そのサンチェス選手がダメ押しトライを奪って、さらにPGを決めて勝利を確実なものとした。
さすがサンチェス選手。29-17でアルゼンチンが勝利。
アルゼンチンはベスト4進出1番乗りを決めた。
アイルランド 24 VS 28 ニュージーランド
プールB組1位 プールA組2位
準々決勝 |
NZ |
アイルランド |
反則数 |
10 |
10 |
タックル数(成功率) |
226 (82%) |
155 (83%) |
ボールキャリーメートル |
467m |
633m |
マイボールスクラム |
5/5 (100%) |
0% |
マイボールラインアウト |
8/8 (100%) |
13/17 (76.5%) |
PG |
3 |
1 |
数字をみてもほぼ互角。ただちょっと待ってください!
この試合アイルランドボールのスクラムはゼロ。つまりニュージーランドはハンドリングエラーが無かったということです。
またニュージーランドはマイボールのセットプレー(スクラム、ラインアウト)を100%
獲得していますね。世界ランキング1位のアイルランド相手にこの数字は凄すぎます。
試合は開始から一瞬の判断ミスも出来ない緊張感あふれる展開。
アイルランドはトライをとるという事にこだわってアタックを重ねた。
開始からオールブラックスの多彩な攻撃でビハインドのアイルランドは、センターバンディ.アキ選手のトライは鋭いステップでディフェンスを5人を抜いてのトライ。オールブラックスのディフェンスをステップで抜き去るとはお見事です。
余談ですが、バンディ,アキ選手の弟さんは日本の関東学院大学のラグビー部で
活躍してます。
前半は、お互い2本ずつトライをとり、18-17と1点差でニュージーランドがリード。スクラムではややニュージーランドが有利。お互い相手陣22m陣内に入るとトライをとる。アタックオプションの多さに見惚れてあっという間の40分でした。
後半、オールブラックスはラインアウトからアイルランドのディフェンスをブレイクして、最後はウイングのウィル,ジョーダンがトライ。
しかし後半残り20分弱、アイルランドはラインアウトモールから意地のトライ。
25-24でオールブラックスのリードわずか1点。
4点を追うアイルランドは、最後のアタックは何とフェイズは37! 37次攻撃ですよ。ミスしないで攻撃し続けるアイルランドの凄さ、反則しないでディフェンスし続けるオールブラックスの規律。素晴らしい試合でした。
試合結果は28-24でニュージーランドオールブラックスの勝利。準決勝でアルゼンチンと南半球対決。
イングランド 30 VS 24 フィジー
プールD組1位 プールC組2位
準々決勝 |
イングランド |
フィジー |
反則数 |
10 |
12 |
タックル数(成功率) |
151 (73%) |
115 (76%) |
ボールキャリーメートル |
501 |
402 |
マイボールスクラム |
4/5 (80%) |
4/6 (66.6%) |
マイボールラインアウト |
11/11 (100%) |
17/19 (89.5%) |
PG |
5 |
1 |
イングランドvsフィジーは、イングランドにとっては雪辱を晴らす試合。
今年8月のワールドカップ直前のテストマッチでは22-30で負けた相手。
ラグビーの母国としては同じ相手に負けるわけにはいかない。
前半はイングランドペースで進み、21-10。やはりイングランドは強い。
後半引き離しにかかるだろうなぁ~と観てましたが、後半フィジーが息を吹き返した。
後半24分、28分とフィジーは2トライを返し同点に追いついた。
嫌なムードが漂う中、それを一蹴したのはイングランドSOのファレル選手の右足でした。
後半32分、狙いすましたような鮮やかなドロップゴールで27-24。
さらに相手の息の根を止めるPGを決め31-24で前回の雪辱を果たした。
この試合、イングランドは司令塔のSOに今大会得点ランキング上位に位置している
フォード選手を使わず、ファレル選手を起用。
そのファレル選手はこの試合で、5PG 1ドロップゴールとその右足から18得点をたたき出した。(蹴りだしたですね。)
あのドロップゴールで、猛追してきたフィジーの気持ちを折りましたね。
アルゼンチン、ニュージーランドと南半球勢がベスト4に名乗りを上げた中、
イングランドは北半球勢の意地を見せベスト4進出を決めた。
フランス 28 VS 29 南アフリカ
プールA組1位 プールB組2位
準々決勝 |
フランス |
南アフリカ |
反則数 |
6 |
6 |
タックル数 (成功率) |
92 (81%) |
158 (71%) |
ボールキャリーメートル |
524m |
424m |
マイボールスクラム |
5/9 (55.5%) |
7/8 (87.5%) |
マイボールラインアウト |
12/12 (100%) |
5/5 (100%) |
PG |
3 |
1 |
ベスト4進出をかけた最後の試合。
南アフリカvsフランスはまさに1点の重みをわからせてくれる試合となりました。
地元開催のフランスとしては絶対に負けられない。最初のトライはそんなフランスの闘士がみなぎるものでした。
わたくしTadは、南アフリカがモールで10m以上押し込まれたのは初めてみました。
フランスの絶対的なキャプテンのSHデュポン選手も顔面の怪我が復帰し、二つ目のトライを演出した。これぞ!デュポン選手というようなトライアシストでした。
しかし、そのトライ後のコンバージョンキックの時、衝撃的なシーンが訪れた。
南アフリカのウイング コルビー選手がトライ後のコンバージョンキックにチャージをして2点の追加を防いだ。このコンバージョンキックチャージがその後の結果にどれほど影響するとは誰が想像出来たであろうか。
PGやコンバージョンキックに対してのチャージをかけることは日本の高校や大学レベルの試合でもよく見られます。
ただし、このワールドカップという大舞台でチャージ成功したのは初めて見ました。
南アフリカは、フランスのキック処理のミスを見逃さなず二つのトライ、さらに快速ウイング コルビー選手のトライにより、前半は19-22の3点ビハインドで後半戦に入った。
何と南アフリカは後半開始15分までに7人の選手を入れ替え、ディフェンス重視の戦術を取る。
後半27分南アフリカはフィジカルを活かしたパワープレイからトライを奪い26-25。ついに逆転。
さらにPGを追加して29-25。
その後フランスもPGで3点追加して1点差に詰め寄るがここまででした。
最終スコアは、29-28。
そうです!あのコルビー選手のコンバージョンキックチャージで防いだ2点が勝敗を分けた試合となりました。
この試合のMVPは間違いなくコルビー選手。
ワールドカップ史上に残るプレーと言えるでしょう。
ラグビーの世界ランキング 2023.10.14更新
早いものでラグビーワールドカップフランス大会も予選プールが終了してしまいました。
よくテレビ放送で『世界ランクXX位』と言っているのを耳にしたかと思います。
ラグビーにもサッカーと同じように世界ランキングというものがあります。
日本は現在12位(10月10日現在)に位置します。
ただ、僕はこのランキングを見るときに『XX位』という数字よりも
ランキングポイントというものを見ます。
ランキングポイントとはその国の強さを数値化したものです。
例えば、先日のフィジーvsポルトガルの例を取ってみてみましょう。
ポルトガルは格上のフィジーに勝ちましたね。どれだけランキングポイントが上がるか?
フィジーは世界ランク7位 80.66、ポルトガルは16位で69.75でした。
ポイントで10以上の差というのはかなり大きい差です。
では、そのランキングポイントとランキングはどのような動きをするのでしょうか?
計算方法は次の通りです。
フィジーとポルトガルのポイント差は10.91.ただし10以上の差がある場合は10を最大差として計算します。
通常は、『ポイント差x0.1+1』で計算します。
ただし、ワールドカップでの試合の場合、その答えを2倍します。
計算すると、10x0.1+1x2=4
ポルトガルはフィジーに勝ったことでランキングポイントが4上がりました。
あくまでポイントが4上がったというだけで、実際のランクがどのくらい上がるかは
上にいる国のポイントにより変わってきます。
また逆に負けたフィジーはランキングポイントを4落とすことになりました。
日本とアルゼンチンの場合はどうなるか、計算してみましょう。
試合前までは、日本は13位で73.27、アルゼンチンは9位で79.31でした。
ポイント差は6.04ですね。
公式にあてはめてみましょう。
6.04x0.1+1x2=3.208 もし日本がアルゼンチンに勝った場合、3.208ポイント上昇してました。残念でしたね~(泣)
逆にアルゼンチンは-3.208ポイントを下げることになってました。
このことから、ワールドカップは別ですがそれ以外、通常時にポイント差がある国同士の
テストマッチ(国際試合)が組まれにくいのはこれが原因のひとつです。
ティア1の強豪国がティア2の国とテストマッチをして勝ってもポイントはほとんど上がらない。逆に負けたら大きくポイントを落とすことになりますからね。
ですからポイント差が5ポイント以内の差でテストマッチが組まれるのが通常です。
ここで出てきたティア1、ティア2について簡単にお話しします。
ティア1とは世界の強豪国のことで欧州6か国対抗戦+南半球4か国対抗戦の計10か国がティア1と呼ばれてます。
最近では、その10か国に日本を加えた11か国を『パフォーマンスユニオン』という呼び方をしてます。
ティア2はティア1に入れない国で、フィジー、サモア、トンガの南太平洋3か国とジョージア、ポルトガル、ウルグアイなどの国を指します。
以前は日本もティア2でした。
実力的にはフィジーはティア1だと思いますが・・・
まとめますと、ラグビーの世界ランキングはランキングXX位という数字よりも
ランキングポイントを見るのがその国同士の実力差がわかりやすいです。
最新のランキングポイントをみて、準々決勝のカードを見てみると、非常に面白いです。
ウェールズ VS アルゼンチン
83.17 80.55 ポイント差2.62
アイルランド VS ニュージーランド
93.79 87.69 ポイント差6.1
イングランド VS フィジー ポイント差6.08
83.24 77.16
フランス VS 南アフリカ ポイント差3.89
90.59+3.00 89.70
*ホームチームには3ポイント加点してポイント比較します。
このようにランキングポイントでみると、ニュージーランドはアイルランドに対して
6.1ポイントの差があるためかなり苦戦すると予想できます。
また、フィジーとイングランドのポイント差も6.08ありフィジーにとっては非常に厳しい試合となるでしょう。
テレビでワールドカップを見ているときに世界ランクxx位というアナウンスを聞いたら、ランキングポイントを調べてみてその差を見るものラグビーワールドカップの違った楽しみ方ですよ。
【予選プール戦を振り返り】2023.10.12更新
決勝トーナメントについては別の記事で話すとして、今大会でわたくしTadが強く感じたことを書きます。
まず最初に、世界中のラグビーのレベルが上がっており、強豪国とその下の国とのレベルが縮まっていると感じました。
その証拠に100点ゲームが1試合もなかった。
その理由は何故でしょうか?
答えはラグビー新興国?(僕が勝手に新興国って思っているだけですが)の躍進です。これは一番おどろきましたし、毎試合ワクワクさせていただきました。
特にチリやウルグアイといった南米のチームは、正直あまり知らなかったです。
南米ではアルゼンチンが世界でも有名は強豪国でティア1に入るくらいの実力国ですが、チリ、ウルグアイも近年、急成長していることがわかりました。
ポルトガルに関しても7人制の大会に出てきてたなぁってくらいしかイメージありませんでしたが、他のチームとはちょっと違うボールをワイドに展開するランニングラグビーと非常にしつこいディフェンスでスタンドをわかせてくれました。
まさに『欧州のフィジー』といったところでしょうか。
ジョージアは実力的には欧州7位くらいで新興国ではありませんが、今大会で対ポルトガル戦、対フィジー戦でのパフォーマンスは非常に素晴らしく、近い将来欧州6か国のチームにも肩を並べる実力になるでしょう。
次回の2027年オーストラリア大会から参加国の枠が24チームと拡大されるとの
ウワサがありますが、ますます世界のラグビーレベルがボトムアップされると期待してます。
最後にわたくしTadがプール戦で印象に残った試合をリストアップしました。
*フィジーVSオーストラリア(フィジー、ジャイキリしましたね~)
*ジョージアVSポルトガル(ポルトガル初勝利まであと一歩のところでした。)
*フィジーVSジョージア(ジョージア惜しかったですね~)
*フィジーVSポルトガル(フィジーが今度はポルトガルにジャイキリされた)
こうみるとプールC組が面白い試合多かったですね。
それだけ実力が拮抗していたし、ティア2の実力国ジョージアや
新興国のポルトガルの頑張りもありました。
またプールC組はジョージア以外は比較的ブールをワイドに展開するランニングラグビーをするチームで、同じラグビーのタイプ同士の戦い、またジョージアVSフィジーといったまったく違ったタイプのラグビーの戦いも非常に面白かったです。
何と言ってもこのプールC組を盛り上げた陰の立役者はポルトガルでしょう。
*日本代表VSアルゼンチン
そしてこれを忘れてはならない我らが日本代表の最終戦アルゼンチン戦。
この試合をベストゲームとあげるマスコミ関係者も多いですね。
取ったら取り返すといったシーソーゲーム。
お互いの持ち味を充分発揮した試合だと言えるでしょう。
実力の差はほとんどないですね。
唯一あげるとしたら、国際経験の豊富な選手層の厚さに差があったのかな?と思います。
アルゼンチンはスタメンとリザーブの選手の差が無く、それぞれゲームマネジメントに沿った役割をもってベンチに入ってますね。
ニコラス・サンチェス選手が入りアルゼンチンのアタックリズム・スピード・走りこむ角度がガラッと変わり、日本代表のディフェンスが一瞬遅れ、そのギャップを突かれたのが印象的でした。そこの戦略的な面はアルゼンチンが上でした。
日本代表は次回の2027年大会に向けて、戦略的な事とは別に国際経験を積むことが急務と考えます。以前のサンウルブス(南半球スーパーラグビーに参戦)のように高いレベルの国際経験を積める環境整備が必要なのでは。
わたくしTadも含めてオールドファンたちはこの試合を見て涙したことでしょう。
負けて悲しいのではなく『日本のラグビーがここまで成長したんだ。』『日本中が日本代表を応援してくれてる。』というような気持で涙が出てきました。
1995年大会ではニュージーランドの控えメンバー中心のチームに145点取られたし、その時代、秩父宮ラグビー場での国際試合のスタンドは空席だらけ。
ラグビーワールドカップが開催されていることすら知らない人がほとんどでした。
それが今では世界の強豪国と互角に戦える実力となり、日本中が熱く応援してくれ、
テレビでは特集が組まれたり・・・
この夢のような現実がオールドファンたちの涙腺を緩ませる理由だと思います。
さて、みなさんは予選プールのどの試合が印象に残ったでしょうか?
僕はもう次のワールドカップではどんな国が躍進しているんだろう?
ラグビーはどんな進化をしているんだろう? そんなことで頭がいっぱいです。
【第5週の注目ゲーム】 2023.10.7更新
ワールドカップもいよいよプール戦最終節に入り、最終週の試合の勝敗いかんによっては予選プール敗退になってしまうチームもあります。
また、すでに予選プール敗退が決まっているチームにとっては、最終戦で自分たちのラグビーを世界中に披露して、次につなげたいと思っているでしょう。
そんな各チームの思いの詰まった最終戦の中から、わたくしTadが注目するゲームを
ピックアップしてみました。
【試合結果】10月6日 プールA組 ニュージーランドVSウルグアイ
ニュージーランドのプール戦の最終戦であるウルグアイ戦。ハカは、カパオパンゴ。前節のイタリア戦ではカマテでした。
ちなみにどちらをやるかは選手たちが決めるそうです。
僕の大好きなダミアン.マッケンジー選手、今日はFBで出場。
試合開始からウルグアイのディフェンスになかなか攻撃のリズムが掴めないオールブラックスは前半20分、マッケンジー選手のトライからやっと目覚め猛攻のスタート。
前半だけで4トライを取りボーナスポイントを獲得。
後半の途中からは、パレット選手がSOに入り、バレット選手とFBのマッケンジー選手と2人でBKラインを操った。
後半も7トライを加え、合計11トライを奪い73-0で圧勝。
オールブラックスBKの強みは、1人が複数ポジションを代表レベルで出来るところですね。予選プールでは、決勝トーナメントを見据えていろんなオプションを試した
ニュージーランドオールブラックス。王者復活への手ごたえを確信した。
*ニュージーランドは決勝トーナメント進出決定。
【Tadの注目ゲーム】10月7日 プールA組 イタリアVSフランス
フランスもすでに決勝トーナメント進出を決めてます。
イタリアはナミビア、ウルグアイに勝ち2勝をしてる。
イタリアは第1回ワールドカップから連続して出場していて、以前はどちらかというと
強豪国のやられ役的存在でしたが、近年ではその強豪国との試合も大崩れすることはなく
鉄壁のディフェンスとテンポの速いアタックを武器に善戦してます。
決勝トーナメント進出が決まっているフランスに意地の一撃を喰らわすことができるか。
予想:フランスの勝利
【Tadの注目ゲーム】10月7日 プールC組 ウェールズVSジョージア
何か予感をさせてくれるチーム。それがジョージア。
欧州では6か国対抗戦の6チームの下、7番目の実力国。
近年は格上のチームを破るという実力国になりつつあります。
この試合、決勝トーナメントを控えているウェールズは当然メンバーを落としてきます。敗
不要な反則を避け、フィジカルを活かした得意のFW戦に持ち込めればジョージアにも勝機はあるのでは…..
そんな予感をさせてくれるのがジョージアです。
万が一、ジョージアがウェールズを破るようなことがあれば、プールC組は
大混戦になります。
【Tadの注目ゲーム】10月8日 プールB組 アイルランドVSスコットランド
スコットランドは予選プール敗退の危機が押し迫っていますが、ラグビーを国技とするからには負けられません。相手は世界ランク1位で6か国対抗戦でしのぎを削っている
ライバルのアイルランド。両チームキックによるエリア獲得の戦略が予想されます。
予想:アイルランドの勝利
【Tadの注目ゲーム】10月8日 プールD組 日本代表VSアルゼンチン
さあ、日本代表の最終戦。前節でサモアに勝利し、決勝トーナメントに進出するためには
絶対に負けられない。まさに最終決戦。日本代表はとにかく勝たなくては決勝トーナメント進出は非常に難しくなります。
日本の得意とする超絶スピードのラグビーで南米の雄アルゼンチンを翻弄して
勝利しましょう。
セットプレーではややアルゼンチンが優勢ですので、早くボールアウトし、
キックで相手を下げてエリア獲得重視の戦略が予想されます。
スタンドオフ松田選手のキックに期待。
ただ、アルゼンチンの大型ウイングとフルバックのカウンターには要注意。
後半残り20分が勝負です。
頑張れ!ジャパン!
予想:日本代表の勝利といいたいところですが・・・
10月9日 プールC組 フィジーVSポルトガル
予選プール戦最後の試合。
フィジーはこの試合に勝つと、決勝トーナメント進出が決まります。
1位通過を目指すか、2位通過にするか。フィジーにとっても非常に難しい選択。
もし1位通過だと準々決勝の相手はD組2位の日本代表もしくはアルゼンチン。
2位通過だと、D組の1位イングランドとの対戦。
フィジーにとってはどちらかというとイングランドとの対戦の方がやりやすいのでは?
逆に日本代表からすると、ウェールズよりフィジーの方がどちらかというと
やりやすい相手のように感じます。
対するポルトガルは予選プール敗退が決まってます。
この試合、フィジーはペナルティーから果敢に攻めてトライを取りに来ると思います。
ポルトガルが一矢報いるトライを取るチャンスはそこにある。
フィジーもポルトガルも共にボールとワイドに展開する
ランニングラグビーを持ち味とするチーム同士の戦い。
将来のポルトガルラグビー発展のためにも最後まであきらめないラグビーを
見せて欲しい。
予想:フィジーの勝利でしょうね~。でも意外にも接戦になるかも・・・
【決勝トーナメント進出予想】 2023.10.7更新
さあ、第5節が終わるといよいよ決勝トーナメントですね。
プールによっては上位2チームはほぼ決定し、どちらが1位抜けするか今週の試合で
決まります。またプールC組やプールD組のように3つ巴状態のプールもあり
今週第5節の試合は見所いっぱいです。
それでは、ちょっと早いですが。わたくしTadが
各プール戦の1位、2位を予想してみました。
プールA組:1位:フランス 2位:ニュージーランド
プールB組:1位:アイルランド 2位:南アフリカ
プールC組:1位:ウェールズ 2位:フィジー
プールD組:1位:イングランド 2位:アルゼンチン(または日本代表)
この中で、1番不確定なのはプールはC組。
今後の試合の勝敗、特にボーナスポイントを獲得できるか否かで順位どころか
決勝トーナメントに進めるかどうかというカオスな状態となってます。
ウェールズは、オーストラリアとの一戦を残しており、仮にこれに敗れると
オーストラリアの決勝トーナメント進出もあり得ます。
次戦のオーストラリアVSウェールズに注目!
フィジーは、残り二試合。ジョージアとポルトガルといった格下相手の試合。
負けることはまずないでしょう。しっかり勝ち点を取れば決勝トーナメント進出の
可能性は一気に上がります。
ウェールズ、フィジー、オーストラリアの3チームは、勝敗の行方により3チームが
勝ち点14で並ぶ可能性もあります。そうなると残り2試合でボーナスポイントを
取れるかどうかで決勝トーナメント進出が変わってきます。
仮に3チームが勝ち点14で並んだ場合、直接対決で勝っている方が上になります。
ただしここもカオス。ウェールズはフィジーに勝っている。フィジーはオーストラリアに勝っている、ウェールズVSオーストラリアの試合でオーストラリアが勝つと直接地決の勝敗では順位が決められず、得失点差による順位決定になります。
そうなると第2節終了時点ではフィジーがやや不利。
フィジーは残り2試合を勝ってボーナスポイントを取って行かないとうかうかしていられません。
いずれにしても、目が離せないプールC組ですね。
プールB組の1位、2位の予想も非常に難しい。
この2チームが決勝トーナメント進出は間違いないですが、どちらが1位通過するかです。
次戦でぶつかる両チーム、勝った方が1位通過でしょう。
FW戦では互角、アタックバリエーションではアイルランドがやや上。
反則数は南アフリカがやや多く、そしてキッカーはアイルランドが上。
そうなると少ないPGのチャンスを確実に決めてくるアイルランドが有利でしょう。
では、決勝ラウンド1(準々決勝)の予想対戦カードを見てみましょう。
ウェールズ VS アルゼンチン
プールC組1位 プールD組2位
アイルランド VS ニュージーランド
プールB組1位 プールA組2位
イングランド VS フィジー
プールD組1位 プールC組2位
フランス VS 南アフリカ
プールA組1位 プールB組2位
以上が準々決勝での僕の予想です。
太字のチームが勝つと予想します。
でも予想通りいかないのがラグビーです。
準決勝
アルゼンチン VS ニュージーランド
南半球4か国対抗戦で戦いなれている両者。
ニュージーランドが僅差で勝利。
イングランド VS フランス
こちらは欧州6か国対抗戦で戦っているライバル同士のぶつかり合い。
フランスのトマ・ラモス選手とイングランドのジョナサン・ジョージ選手の
キック合戦。フランスはケガから奇跡の復帰を遂げたキャプテンデュポン選手の活躍に期待。地の利を考えるとややフランス有利。
そして、決勝戦は。そうです!開幕カードと同じです。
ニュージーランド VS フランス。
2007年大会の準決勝と同じ顔合わせ。
その時のフランス代表は、開始前に選手たちがそれぞれ赤、青、白の上着を着用して、横一列に腕を組んで整列しました。上から見るとフランス国旗に見えるように。
さすが!おしゃれの国ですね。やることがおしゃれです。
そして『ハカ』をするオールブラックスに対し、顔を触れ合うんじゃないかというくらい
近づいて威嚇。僕の中では、ベスト1の『ハカ』です。(2007年ラグビーワルドカップ)
ちなみにその試合は、フランスが王者NZ代表オールブラックスを20-18で破り勝利した。
超満員8万人のスタッド・フランセ(スタジアム)、試合開始前から地鳴りのようなフランスへの大声援と『ラ・マルセイユ』の大合唱。試合は一進一退の展開にスタジアムはさらにヒートアップ。最後はフランスが僅差のリードを守り切り、ノーサイドの笛。地元フランスが王者ニュージーランドを破り、ワールドカップ初優勝を成し遂げる。
フランス中の街はお祭り騒ぎ。
このようなハッピーエンドを予想しますが・・・
そう簡単ではないのがラグビーであり、ワールドカップですね。
みなさんは、どこが優勝すると思いますか?
さあ最後の決戦! アルゼンチン戦へ向けて 2023.10.5更新
泣いても笑っても、決勝トーナメント進出の望みをつなげるためにも、次戦のアルゼンチン戦には絶対に勝たなくてはならない状況。
今大会調子が今一つのアルゼンチンは前節チリを相手に攻撃力が爆発し59-5で完勝。ボーナスポイントも獲得し南米の雄のプライドを見せつけた。
アルゼンチンは、第1回大会から10大会連続して出場している強豪国のひとつ。
低く強いスクラム、ランとキックを組み合わせた多彩なアタックが持ち味。
アルゼンチンは歴代名キッカーを輩出することでも知られている。
過去の大会での最高成績は3位。
いずれの試合も、高いタックル成功率、そしてボールキャリー距離と、さすが強豪国のひとつですね。
どちらかというとサンチェス選手やボフェリ選手といった優秀なキッカーを使ってキックでエリアを取っていく戦法かと思い込んでましたが全く違いました。強いFWを活かしたポゼション重視のラグビーですね。
それでは、今大会過去3試合での日本代表と比較してみましょう。
今大会過去3試合の合計 |
日本代表 |
アルゼンチン代表 |
反則数 |
22 |
33 |
タックル成功率 |
80% |
82.5% |
ボールキャリーメートル |
1061m |
1410 |
マイボールスクラム |
26/31 (83.8%) |
15/18 ( 83.3%) |
マイボールラインアウト |
35/42 (83.3%) |
43/47 (91.5 %) |
これらの数字を見ると、日本代表とは互角かややアルゼンチンが上。そうなると、重要になってくるのはPGでの3点。
過去3試合を見る限りでは、アルゼンチンは日本代表に比べ反則数が多い。
松田選手のキックで3点ずつ加点していくことは重要と思います。
あとペナルティーを得て、タッチキック→マイボールラインアウトからのモールも
有効です。サモア戦でサモアのモールに対してのモールディフェンスのもろさがみえました。
逆に日本代表は反則を最小限に抑える必要があります。
アルゼンチンには、ニコラス・サンチェス選手、エミリアノ・ボフェリ選手という非常に優れたプレースキッカーがいます。
ハーフウェイライン付近でも反則=失点となりますので要注意!
それでは最後に、アルゼンチンの要注意選手3人をご紹介しましょう。
パブロ・マテーラ選手(フランカー):日本の三重HHでプレーするフィジカルを活かした突破力が魅力の選手。
ニコラス・サンチェス選手(SO):キックとパスを巧みに使い分け、アルゼンチンBKの
攻撃の起点となる選手。おそらく後半途中からインパクトプレーヤーとして出てくるでしょう。
エミリアノ・ボフェリ選手(WTB):191㎝の長身を生かしてハイボールの競り合いにめっぽう強く、力強いランが魅力のトライゲッター。プレースキッカーも務め50m越えのキックを決めてくる。
日本代表にとっては格上の相手。でも数字を見る限り勝機は十分ある。
日本代表が勝つためには、スクラム・ラインアウトなどのセットプレーで互角、
不要な反則をしない、そして相手を上回るタックル数。
勝敗は、ラスト20分で決まると思います。
最後の決戦、みんなで決勝トーナメントに行こう!
頑張れ!ジャパン
【第4週のリビュー】2023.10.4
ワールドカップも早いものでプール戦も佳境に差し掛かってます。
この第4節は決勝ラウンド進出に大きく左右する試合が多いですね。
我らが日本代表もサモアとの一戦を注目する試合も多く、またまた寝不足の週末になりそうです。
それでは第4節の試合を振り返ってみましょう。
9月28日 プールA組 ナミビアVSウルグアイ
両国とも決勝ラウンド進出の希望はたたれているが、お互いの意地とプライドをかけて
今大会初勝利を目指す。
ナミビアはワールドカップ初勝利、ウルグアイは前回大会に続き勝利を手にして
南米のラグビーを世界に知らしめたい。
そんなプライドをかけた試合。
前半、前に出ていたのはナミビア。先制トライを挙げ、さらにその10分後にも
トライ。その後2つのPGを加えた。
対するウルグアイも2トライ1コンバージョンキックで追い上げる。
前半は12-20でナミビアがリードを保ち折り返した。
後半開始早々、ナミビアがPGで3点を加点、『あー、このままナミビアが逃げ切るかなぁ』と思ったが、シンビンで一人少ないナミビアに対しウルグアイは猛攻を仕掛け2トライを奪い、26-23と逆転に成功。さらにナミビアは危険なタックルで退場になり人数の少ない状況が続き、1トライ1コンバージョン1PGを許した。
結果は36-26でウルグアイの勝利。
この試合、わたくしTadの着目する、反則数、タックル成功率を見てみましょう。
反則数はウルグアイが9に対してナミビアは17 、タックルはウルグアイが109回のタックルでミスタックルは17、一方ナミビアは116回のタックルでミスタックルは33.
セットプレーやボールキャリーメートル数はほぼ互角。
それを考慮すると、今回、ナミビアの敗因は反則数の多さとタックル成功率の低さでしょうね。
ウルグアイのラグビーはボールを動かすランニングラグビーで、どこかポルトガルのラグビーに似てますね。
僕個人的には、『ウルグアイvsポルトガル』の試合が見てみたかったです。
結果:ウルグアイ - ナミビア
36 26 (ウルグアイはボーナスポイント獲得)
*ウルグアイの14番バティスタ・バッソ選手の写真の掲載をお願いします。
【Tadの注目ゲーム】9月29日 プールD組 日本代表VSサモア
日本代表にとって運命のサモア戦。
手に汗握る好ゲームでした。
結果から先に言うと28-22で日本代表の勝利でした。
数字的にもセットプレー(スクラム、ラインアウト)ではほぼ互角。
ボールキャリーメーターもそれほど差がありませんが、違うところがあります。
それはボールを保持して攻撃している場所です。
試合を見ていた人はお判りだと思いますが、
日本代表は、サモア陣に入ったところでの攻撃が多く、特にサモア陣10mより先22mライン付近でのボール保持が長かった。
それに対しサモアは、極端に言うとサモア自陣10mラインから日本代表陣の10mライン付近で攻撃していた感じでした。そのエリアでサモアが攻撃をしてもあまり怖さはありません。日本代表の前で止めるタックルの前にサモアは前に出れませんでしたね。
もちろんモール攻撃でトライを奪われはしましたが、それ以外の攻撃はしっかりゲインライン付近で止めてました。
僕の個人的な感想ですが、サモアはキックを有効に使えてなかった気がします。
だからポゼション(ボール保持)やボールキャリーメーターはそれなりにいい数字ですが有効な攻撃とはいいがたいと思います。
あとはタックル数が全然違いましたね。サモアの83に対して日本代表は181ですから。
いや~日本代表のタックル数、ハンパないですね~
ピーター・ラブスカフニ選手は何と18回タックルしてますよ!
ピーター、ありがとう~!
スクラムハーフは流選手に変わり、斎藤選手が先発しましたが良かったですね~
何と言ってもテンポが速く、サモアのディフェンスがついていけてなかった。
これならアルゼンチンにも勝てる!
わたくしTadはこの試合を見て希望から確信に変わりました。
みなさんもきっと同じ気持ちでしょう!
さあ、次はアルゼンチンを撃破してみんなで決勝トーナメントに行こう!
頑張れ!ジャパン
結果:日本代表 - サモア
28 - 22
9月30日 プールA組 ニュージーランドVSイタリア
このカードはある意味ラグビーワールドカップの第一ページに刻まれたカード。
そう1987年第1回ラグビーワールドカップの開幕戦と同じカード。
あのときのオールブラックスのウイングのジョン・カーワン選手の90m独走トライは
今でも覚えてます。あのトライは、僕の人生のひとつの分岐点になるきっかけといっていいくらいの衝撃的シーンでした。あれを見たときから、『将来はNZでラグビーをしてみたい』と思った。
あれから36年の月日が経ち、再びワールドカップの大舞台で両者が激突。
イタリア代表は、王者オールブラックスを相手に成長した姿を見せることができるか?
ニュージーランドオールブラックスは、イタリアを返り討ちにして、決勝ラウンド進出に
王手をかけることができるか?
オールブラックスはやはりオールブラックス。そんな完璧な試合でした。
この試合、バレット三兄弟が揃ってスタメン出場した。
試合前のハカは、『カマテ』でした。
僕はやっぱりカマテのハカが好きだなぁ。
※ニュージーランドVSイタリア戦の動画 J SPORTSより
試合開始からオールブラックスの多彩なアタックが炸裂し、前半終了時点で7トライ49得点。
イタリアはなすすべ無しという感じ
しかし、後半最初にスコアしたのはイタリア。快速ウイングのカプオッツォ選手のトライで反撃か?と思われたが、オールブラックスに火をつけた。
そこからはオールブラックスのやりたい放題。ノーサイドの笛が鳴るまでにさらに7トライを浴びせ、96-17で試合終了。
僕の大好きな、ダミアン.マッケンジー選手も途中出場し、キレキレの動きを見せてくれました。
イタリアのウイングのカプオッツォ選手、速いですね。彼は体重68kgしかない細身の身体ですが、とにかく足が速い。
以前、フランス代表のウイングで現在ポルトガル代表監督のラジスケ選手のようなウイングらしいウイングですね。
今後が楽しみな選手です。
結果:ニュージーランド - イタリア
96 - 17 (ニュージーランドはボーナスポイントを獲得)
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9月30日 プールD組 アルゼンチンVSチリ
ワールドカップ史上初の南米同士の激突。南米の雄と言われるアルゼンチンに隣国チリが勝負を挑む。
実績、経験値すべてにおいてアルゼンチンが上ですが、チリはこの戦いで持ち前のアグレッシブなラグビーを披露して勇敢に立ち向かっていってほしい。
アルゼンチンは、日本代表を追うためにはこの試合でボーナスポイントを獲得したうえで21点差以上つけて勝利したい。
試合結果は59-5でアルゼンチンの勝利でしたが、試合内容は点差ほど一方的には見えなかった。たしかにチリはアタックチャンスがほとんどなかったが、アルゼンチンのフィジカルを活かしたアタックに対してチリのタックルは素晴らしかった。
またチリの唯一の得点である、後半72分のモールからのトライは感動的でした。
FWのみならずBKも参加してチームが一体となって取ったトライでした。
将来、きっとチリは強くなるでしょう。
結果:アルゼンチン - チリ (アルゼンチンはボーナスポイント獲得)
59 - 5
【Tadの注目ゲーム】10月1日 プールC組 フィジーVSジョージア
オーストラリアを破り今大会一番のジャイアントキリングを起こし、旋風を巻き起こしているフィジー。フィジーは勝てば決勝トーナメント進出の可能性が高くなる大事な一戦。
対するはヨーロッパ予選を勝ち抜いてきて、実質欧州第7位の実力を持つ
フィジカルモンスター軍団のジョージア。
ラグビーのタイプが全く異なる両者のぶつかり合い。
前半は焦りからかフィジーのミス、反則が目立った。その反則で得たPGをジョージアのキッカー、マトカワ選手が着実に決める展開。驚いたのはハーフウェイ辺りから55mの超ロングキックを正解に決めてくるキック力。
ジョージアはフィジカルだけではないっていうところを見せつけた。
後半に入るとフィジーがテンポを掴み始め、フライングフィジアンズの名の通り自由に走りまわるランニングラグビーで後半2本のトライを奪って逆転。
しかしジョージアも積極的にBKにボールを展開し、ウイングのニニアシビリ選手の切れ味鋭いランでフィジーディフェンスを切り裂いた。
17-12で迎えたラストプレー、ジョージアは最後のプレーにかけボールを展開して
あわや同点、いや逆転かというところまでフィジーを追い詰めた。
結果は17-12でフィジーが勝利。
決勝トーナメント進出をほぼ手中にした。
ジョージアのキッカー、マトカワ選手のキック力は世界中のラグビーファンの度肝を抜いたし、フィジカルだけではないジョージアのクリエイティブなラグビーに感動させていただきました。
この試合、今大会プール戦でのわたくしTadが選ぶベストゲームです!
結果:フィジー - ジョージア
17 - 12
10月1日 プールB組 スコットランドVSルーマニア
スコットランドはこの試合、ボーナスポイントを取って勝利することが決勝トーナメント進出の可能性を残すための大前提です。
ルーマニアはすでに決勝トーナメント進出の夢は打ち砕かれてます。
ルーマニアラグビーの将来に希望を残すためにもチャレンジャーの気持ちで立ちむって言ってほしい。
スコットランドは試合開始早々5分、FLワトソン選手がトライを取るとそこから
トライラッシュが始まった。前半だけで6トライを奪った。
後半何とか立て直したいルーマニアであったが、スコットランドはさらに6トライを奪い
84-0で圧勝した。
プールB組は、世界ランキング1位のアイルランド、3位の南アフリカがいる死のグループ。スコットランドもプールC組もしくはプールD組なら決勝トーナメント進出の可能性も高かっただろう。
次節のアイルランドとの大一番。
ここでスコティッシュ魂とアイリッシュ魂のぶつかり合いを見せて欲しい。
結果:スコットランド - ルーマニア (スコットランドはボーナスポイント獲得)
84 - 0
【注目】10月2日 プールC組 オーストラリアVSポルトガル
フィジーにまさかの敗戦を喫したオーストラリア。もう負けれない。
この試合はボーナスポイントを取って勝利することがマスト。
決勝トーナメント進出のわずかな可能性の灯を消さないでいられるか?
ポルトガルは、前の2試合では反則が多かった印象がある。
反則がPGで即失点につながるのが国際レベルの試合である。
この試合までに修正で来ているか注目。
この試合、ポルトガルのディフェンス、創造的なアタックが目を引いた。
ポルトガルは2度インゴール出来ずに
ノートライになり不運でしたが、強豪オーストラリアに
真正面からぶつかっていき善戦した。
最初にトライをあげたのはポルトガル。
外側のスペースを13番のベテンコウルト選手が走りトライ。
しかし今日のオーストラリアはイーブンボールへの働きかけが凄まじい。
前半19分、22分、27分と連続トライ。
前半を24-7で折り返す。
後半最初にスコアしたのもオーストラリアでした。
しかしポルトガルも諦めません。
得意のボールをワイドに動かすラグビーで対抗。後半30分にトライを返して29-14。ラスト10分ポルトガルは攻め続けましたが、1トライを加えたオーストラリアが、
34-14でオーストラリアの勝利。
オーストラリアはプールC組で暫定的に2位に立ってプール戦全試合を終了。
3位のフィジーが勝ち点1でもあげた瞬間、オーストラリアの予選敗退が決まる。
ポルトガルの14番のウイングのストルチ選手のランニングスキルの高さ、
SOのポルテーラ選手のパススキルの高さには感動した。
今大会、ポルトガルをはじめ、チリ、ウルグアイ、ジョージアなど第2勢力、
第3勢力のチームのレベルが格段に上がっている印象を受けました。
結果:オーストラリア - ポルトガル (オーストラリアはボーナスポイント獲得)
34 - 14
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【注目】9月25日 プールB組 南アフリカVSトンガ
前節のアイルランド戦で大接戦をして惜しくも敗れた南アフリカ。
この試合、確実に勝って決勝ラウンド進出を決めたい。
南アフリカ、トンガの両チームは、コンタクト上等!フィジカルバトルが楽しめる試合。
最初にスコアしたのはトンガでした。相手反則で得たPGを確実に決めて3点を先制。
しかしそこから南アフリカが前半3トライをあげた。トンガは前半終了間際に1トライを返し21-8で折り返した。
後半は南アフリカ伝統のシャローディフェンスが効いて、トンガはなかなか前に出れない。一方、南アフリカは着実にトライを重ねて、最終スコアは49-18で南アフリカの勝利。
南アフリカはほぼ決勝トーナメント進出を決めた。
サイズの大きいトンガの選手を正面からタックルで止めた南アフリカのフィジカルの強さはやはり別格ですね。
結果:南アフリカ - トンガ (南アフリカはボーナスポイント獲得)
49 - 18
【決戦のサモア戦を終えて】2023.9.30
みなさん、早起きお疲れ様でした!
やりました! 日本代表の勝利です。
いや~、手に汗握る好ゲームでしたね。
ご近所の皆様、朝っぱら(上海は夜中の3時か)から騒がしくてすいません。
試合結果は、28-22で日本代表の勝利。
やりました!日本代表、日本中の夢をつないでくれました。
では、簡単にその勝利の数字分析をしてみましょう。
ゲームスコア 28-22 | 日本代表 | サモア代表 |
反則数 | 10 | 12 |
タックル数 | 181 | 83 |
タックル成功率 | 74% | 74% |
ボールキャリーメートル | 426 | 440 |
PG成功 | 3 | 1 |
マイボールスクラム獲得数 | 12回中9回 | 5回中5回 |
マイボールラインアウト獲得数 | 16回中14回 | 11回中9回 |
この数字だけを見る限り互角。と言いたいところですがポイントは黄色の箇所。
タックル数が違いすぎますね。タックル成功率は同じでも
日本代表はサモアの2倍以上タックルしてますから。
こんだけタックルされるとポゼション重視のラグビーをするサモアは前に行けずに
混乱したでしょうね。
それとPG。試合結果は28-22.そう6点差なんですね。
つまりPG成功数が日本代表が3本、サモアは1本。2本差=6点差
数字だけで見るとPGが2本多い分の6点差ですね。
松田選手、ありがとう~!
でも、実際は点差以上に日本代表の完勝と言ってもいい試合でした。
セットプレー(スクラム、ラインアウト)ではほぼ互角。
ボールキャリーメーターもそれほど差がありませんが、違うところがあります。
それはボールを保持して攻撃している場所です。
試合を見ていた人はお判りだと思いますが、日本代表は、サモア陣に入ったところでの攻撃が多く、特にサモア陣10mより先22mライン付近でのボール保持が長かった。
それに対しサモアは、極端に言うとサモア自陣10mラインから日本代表陣の10mライン付近で攻撃していた感じでした。
そのエリアでサモアが攻撃をしてもあまり怖さはありません。
日本代表の前で止めるタックルの前にサモアは前に出れませんでしたね。
もちろんモール攻撃でトライを奪われはしましたが、それ以外の攻撃はしっかりゲインライン付近で止めてました。
僕の個人的な感想ですが、サモアはキックを有効に使えてなかった気がします。
だからポゼション(ボール保持)やボールキャリーメーターはそれなりにいい数字ですが有効な攻撃とはいいがたいと思います。
いや~日本代表のタックル数、ハンパないですね~
ピーター・ラブスカフニ選手は何と18回タックルしてますよ!
ピーター、ありがとう~!
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スクラムハーフは流選手に変わり、斎藤選手が先発しましたが良かったですね~
何と言ってもテンポが速く、サモアのディフェンスがついていけてなかった。
これならアルゼンチンにも勝てる!
わたくしTadはこの試合を見て希望から確信に変わりました。
みなさんもきっと同じ気持ちでしょう!
さあ、次はアルゼンチンを撃破してみんなで決勝トーナメントに行こう!
頑張れ!ジャパン
対サモア代表戦関連記事
ラグビーワールドカップ2023フランス大会特集ページ(RWC2023関連全記事掲載)
https://tabitojapan.com/rgbyworldcup2023france-specialedition/
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