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大江戸温泉物語が内包するサスティナビリティとスマート戦略で魅せる、TAOYA日光霧降リブランディングオープン

標高約1,000mの美しい高原と緑の森にそびえる、温泉リゾートホテルがあります。

場所は、栃木県日光市の霧降高原。
雄大な自然に囲まれたその施設は、何と国立公園内に位置し、すべての客室から、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。

そのホテルは、「TAOYA日光霧降」。

ホテルオープンに合わせ、現地で取材しましたので、こちらのページでご紹介いたします。

なお、TAOYA日光霧降の充実したお部屋タイプや、各種サービスについては、個別のページ(記事)に掲載いたしました。

(当記事の他に、ネイチャーアクティビティ客室紹介・宿泊プランがあります。併せてお楽しみください。)

記事:盛島さつき

今回のTAOYA日光霧降のオープンは、母体である、大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ株式会社が運営する、大江戸温泉物語 日光霧降からのリブランディングオープンにあたります。

TAOYAのブランド名には、『ゆったりと、たおやかに。』という、意味が込められているそうです。「大江戸温泉物語」といえば、老舗旅館や大型宿泊施設を買い取り、時代に合った独自の手法で全国展開しています。

大江戸温泉物語の代名詞ともいえる、清潔感や開放感のある大浴場に加え、ビュッフェスタイルのお食事も人気です。価格帯はリーズナブルでも、かに食べ放題など、話題につきません。

今回オープンした 「TAOYA日光霧降」は、「TAOYA志摩」に続く、TAOYAシリーズ 2 つ目のホテルで、小さなお子様を連れても家族で楽しめる「大江戸温泉物語」のコンセプトと比べると、ターゲット層はやや高めです(40 代以上のご夫婦など)。
その分充実したくつろぎの時間を味わってもらえるよう、工夫を凝らしています。

同じく価格帯も「大江戸温泉物語」よりやや高めの設定ながら、それでもスタンダード料金 19,200 円(2 1 / 1 名 の料金)から、さらにこの金額を、ラウンジや夕食時に楽しめるアルコールの他にも、館内の各種サービスの利用料金が宿泊料金に含まれるオールインクルーシブで実現しているので、その点も注目です。


TAOYA日光霧降」の目玉と言っていいのが、最上階の露天風呂。
広がる絶景には息をのみます。
さらに、ホテル1階に位置する、広々としたレストランには、約 35メートルにおよぶ、ダイナミックなライブプンキッチン。ここから提供されるビュッフェスタイルの彩り豊かなお料理は、夕食だけでも約80種類というから、施設の外も中も、スケール感が半端ありません。

開放的なレストランには、約35メートルのライブキッチン

最上階の大浴場の横にある、湯上りラウンジのスペースには、ドリンクバーが備わっていて、これもオールインクルーシブのサービスに含まれます。その他、来館時の、ウェルカムドリンクや、環境を活かした、ネイチャーアクティビティも無料で楽しむこともできます。(一部有料も含みます)

霧降高原の開放的な景色とともに、アルコールを含む6種類のドリンクが楽しめます

この価格帯で、これだけ充実したサービスが実現できたその背景には、大江戸温泉物語独自の工夫が凝らされているようです。

大江戸温泉物語ホテル&リゾーツ株式会社のマーケティング本部 本部長 橋本啓太さんにお話を伺うことができました。

盛島:ご案内いただいた、露天風呂からの絶景は、強いインパクトを受けました。 それだけではありません。お食事が、ここまで美味しいとは、正直驚きです。食材もいいですし、何より鮮度を保って、どれも出来立ての美味しさがありますね。原価に苦労されているようには感じませんでした。

橋本さん:ありがとうございます。弊社では過去のデータによる原価の観点からメニューを松竹梅に区分しています。原価の高いメニュー、例えばステーキやお造りなどはもちろんご用意していますが、バイキングの宿を選んでいただいている時点でお客様には「あれも食べたい、これも食べたい」という要望があり、原価の高いメニューばかりを召し上がる、という方は実は少ないんです。
逆に原価の低いメニューでも、少量ずつ調理し常に出来立てをご提供し「これも食べたい!」と思っていただくことでバランスよく松竹梅のメニューをお召し上がりいただいています。
こういった工夫により、想定原価に抑えながら提供方法の工夫による美味しさをとことん追求しています。また少量ずつ調理することで食べ残しや廃棄の無駄を省くことにも綱がっています。

盛島:お食事も然ることながら、今回、TABITOが注目したのは、標高約1000 メートルに広がる、豊かな自然の中でできるアクティビティなど、随所に環境を活かしている点です。サスティナビリティに対応していると思うのですが、その辺をぜひお伺いできますか。

橋本さん:率直なところ、何か意識してサスティナビリティに対応している、というところはないんです。しいてあげるとすれば、このTAOYA日光霧降の建物と周辺の森林は、弊社が所有しています。すなわち管理責任があるわけなんです。 木々の間伐は、森の健康を維持するために、とても大切なことです。 そういう意味では、剪定された木材を上手く再利用することに繋がっているので、この点はサスティナビリティにつながっているでしょうか。
そうそう。剪定した木々で、バードコールを作りました。


本当は剪定した木を暖炉にくべる薪として、ここに来てくださるお客様を暖かい火や焚火の香りでおもてなししたかったのですが、 暖炉の導入の時点で、薪を使うことは断念しました。 その代わりが、このバードコールです。

盛島:こちらの暖炉、洗練されたデザインで、とても空間に映えていますね。

橋本さん:もともと、大江戸温泉物語のビジネスプランは、経営が難しくなった老舗旅館や大型施設を買い取る、つまり、すでに作られた建物を活かすという方法で事業を拡大してきました。 一般的には鉄筋コンクリートの建築物の耐用年数は約60年と言われています。さらに適切なメンテナンスを施せば、実質的な耐久年数は、それよりも更に伸びるとも言われているわけですが、そのようなまだ使える建物を、壊して新しい施設を作る、というやり方ではなく、適切なメンテナンスを行ったうえで、古い建物を活かしながら、さらに新しい価値を生む、という視点に立って、事業を展開しています。

そうして、施設を最後まで使い切った上で、初めて更地に戻したり、新たな建物を建てる、という次のステップに移行する訳なんです。
そもそも事業が立ち上がった最初の時点から、すでにサスティナビリティが内包されていて、その元で、サービスを提供しているといった方が近いのかもしれません。

その延長線上に管理する森のメンテナンスや木材の再利用、自然を生かしたアクティビティが必然的に生まれました。今は寒冷期なので、季節は異なりますが、施設内でハーブを栽培しています。それがご提供するお食事に活かされている、という点も、もしかしたらサスティナビリティの一つに挙げられますかね。

盛島:なるほど。大江戸温泉物語のビジネスモデルそのものに、サスティナビリティが内包されているというのは、目からうろこでした。しかもお話を伺っていると、自然とサスティナビリティに繋がっているようで、ある意味で、理想的なお話だと思います。とても興味深いです。

盛島:ところで、「ゆったりと、たおやかに。」というコンセプトや、お食事のおいしさからもうかがえますが、長期滞在など、プランの幅も広いのではないですか?

橋本さん:今のところ、連泊や長期滞在のプランを特別に用意はしていません。1泊または2泊という範囲が基本です。ビュッフェスタイルなので、季節毎のメニューのご用意はあっても、ご提供するお食事の内容が日々大きく変わらない、ということが理由です。 

盛島:そうなんですね。それは意外です。ですがこれだけ豊富なメニューを楽しめるとあれば、1泊では食べきれないので、数日かけて、お食事をたっぷり楽しむのも方法かもしれませんね。また、のんびり過ごせるこの環境を考えると、長期滞在者もおのずと増えてきそうですね。
もう一つ、教えてください。今後日本でも、より一層、外国人旅行者数が増えると見込まれていますが、「TAOYA日光霧降」についてはいかがでしょうか。

橋本さん:宿泊スタイルは、客室は和室よりも洋室が多く、ベッド&ソファのスタイルになっております。この点からも、日本人はもちろん、外国人旅行者にも好まれ、利用してもらいやすいと考えております。最上階の大浴場(内湯と露天風呂)の他、すべての客室にはバスルームが備わっていますし、さらにお部屋によっては、個別に露天風呂付の部屋(7室)もあります。その点からいっても、日本人はもちろん、海外の方にもご満足いただけるのではないでしょうか。
現在は外国人宿泊者の割合は極めて少ないものの、外国人に人気の日光という土地のポテンシャルの力も借りながら、3割程度まで比率を伸ばしていければと考えています。また、これは外国人旅行者に限らず、なんですが、お部屋のバリエーションも、メゾネットタイプや、和洋室など、グループでの宿泊にもお勧めの客室を複数用意してあります。

盛島:その他、何かTAOYA日光霧降ならではのこだわりなど、ありますか?

橋本さん:そうですね。お客様がゆったり寛げるよう、内装はアースカラーの落ち着いた色合いをベースにしています。更に、照明にも徹底的にこだわり、くつろぎや癒しの空間づくりにつながるよう、リニューアルを行いました。

日が沈んでからの照明は、空間に新たな表情を作り、さらに居心地のいい落ち着いた雰囲気を創り出しています。
日中は外光で満たされる明るいライブキッチンは、日が落ちると間接照明により光の演出が施され、美しい空間が浮かび上がります。
暖かな光や、間接照明なども随所に使われていますので、その点からも、お客様には、くつろぎの時間をたっぷり味わっていただきたいです。

間接照明が施され、日中とは一味違う表情を見せる、レストランの様子。

夜の露天風呂にも、雰囲気漂う照明の効果。霧降高原のナイトビューも楽しめます。

大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ株式会社 マーケティング本部 本部長 橋本啓太さんにお話を伺いました

TAOYA日光霧降 概要》

  所在地   : 栃木県日光市所野1535-1

  総客室数 : 98室(うち露天風呂付客室7室)

  電話・お問合せ : 0570-011263 (9001900

■ 公式サイト : https://taoya-nikkokirifuri.ooedoonsen.jp/

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