映画『ぶぶ漬けどうどす』舞台挨拶 テアトル新宿他全国ロードショー
~京都沼にハマりに映画館へ~
京都を舞台にしながら「よそさん」の思い込みや滑稽さをシュールに描いた新感覚の京都映画。
きっとあなたも、登場人物一人ひとりの際立つ個性と、それに負けない主人公の暴走加減がやみつきになるはず。
~映画『ぶぶ漬けどうどす』舞台挨拶のもようをお届けします~
6月6日(金)から全国ロードショーとなった映画『ぶぶ漬けどうどす』の舞台挨拶が6月7日(土)テアトル新宿で行われ、この機会を逃すまいと急遽TABITOもメディア参加してきました。
映画「ぶぶ漬けどうどす」監督 富永昌敬 / 脚本 アサダアツシ 作品 主演 深川麻衣
遠回しに「そろそろお帰りください」という、京都の人の本音と建て前を使い分ける県民性を表している言葉、「ぶぶ漬けどうどす?」(ぶぶ漬けはお茶漬けを指す京都の言葉)をモチーフに展開するシニカルコメディ、映画「ぶぶ漬けどうどす」。
ライターである主人公のまどかが夫の実家である京都の老舗扇子店を取材したのがきっかけで、京都愛に火が付き大暴走する。ストーリーは予想外の顛末に。
まどかを筆頭に、出演者一人ひとりがユーモアたっぷりに際立つキャラクターを演じているのも見どころです。そして演出の隅々まで見逃せません。
澁澤まどか役を演じた主演の深川麻衣さん
本音と建て前に翻弄されながら、京都愛を燃料にその暴走が加速する主人公を好演。
劇中の深川麻衣さんのちょっとした表情やしぐさ、何気なく座っているその姿にも、京都に染まる変化を感じられます。また可笑しいのが、深川麻衣さんが演じながら手にしているアイテムの数々。義母と向き合うとあるシーンはスパイ映画さながら。シュールです。
舞台挨拶では、「冨永監督の演出はまるで玉手箱のようだった」と語られました。
舞台挨拶では、それぞれ登壇者の偏愛を告白してもらうことに。
深川麻衣さんの偏愛は
「うめぼし」。
幼いころから梅干しが大好きで、種の中(「観音様と言うよね」と松尾貴史さん)まで食べていたというエピソードを披露。喉に詰まらせて大変な思いを経験しながらも、梅干し愛は今も変わらず、なんだそうです。
メガホンを取った 冨永昌敬監督
TABITOも最近知った冨永映画の数々。夜な夜な冨永監督の作品を観てその世界観にどっぷりハマっていますが、今回の映画は、まさに観る前から期待を裏切らないのが伝わってきました。
そんな冨永監督の偏愛は、というと。
「オオサンショウウオ」
でした!
こちらも期待を裏切りません。映画「パビリオンサンショウウオ」を引き合いに、オオサンショウウオ愛を語ってくださいました。そして、今回の映画もあらたなオオサンショウウオのご縁につながったそうです。
ぜひとも映画と合わせて読んでいただきたいのが、冨永監督のコラム、
公式「ぶぶ漬けどうどす」監督の頭の中の奥の奥
どうやって映画に命が吹き込まれていったのかを知ることができます。またオオサンショウウオも登場します。映画のネタに繋がるエピソードも(笑)
まどかの義母・澁澤環役 室井滋さん
室井さんの着物姿や京都の老舗商家のおかみさんの佇まい。これもこの映画の見どころの一つではないでしょうか。
優しいお姑さんを疑わないのに、お嫁さんのまどかに、変なこと吹き込んだりすのがなんともお茶目でした。
余談ですが、それを真に受けている主人公が、最後までそれを引っ張っているのも面白かったです。
さて、そんな室井滋さんの偏愛はというと、、、
力士!
お相撲好きの室井さんは、いつか砂被り席に座って自分の膝の上にお相撲さんが飛んできたらいいな、というのが夢なんだそう。なんでもご自宅には、力士のネーム入りタオルが山ほどあるそうです。
まどかの義父・澁澤達雄役 松尾貴史さん
冨永監督の作品には前作の「白鍵と黒鍵の間に」でマフィアのボスを演じられた松尾貴史さん。
2作目の出演となる今回の作品では、大らかでユーモアたっぷりの主人公の義理父役を演じられました。
役ではかっぷく良い着物姿を披露されました。
松尾さん曰く、冨永監督は自由に(演技を)やらせてくれるので、とてもやりやすかったそうです。
撮影の待ち時間に作った「折り鶴」を監督が「これいいですね。使いましょう」と、ワンシーンに加えてくれたというエピソードも交えて、冨永監督と撮影を振り返りました。
そんな松尾さんの偏愛は、
カレー!
なんと一日に2回はカレーを食べているそうです。カレー愛が転じて、ご自身でカレー屋さんも経営されているとか。
撮影期間中は、烏丸にある「スパイスチャンバー」というお店や京都大学の西側にある「ビィヤント」など、京都でもカレー屋さん巡りに余念がなかったそうです。
まどかとコンビを組んでコミック雑誌を展開する漫画家・安西莉子役の小野寺ずるさん
映画の展開をかなりの画力で盛り上げていたのが、小野寺ずるさんご自身が描いていた漫画。
「安西ちゃん」のちょっと気弱な役柄とは裏腹に、漫画は強気に主人公まどかの暴走に追随します。
個性豊かなキャラクターに、随所にちりばめられたシニカルな笑いの要素が見どころのこの映画、それを相当量「安西ちゃん」が担っています。次は「安西ちゃん」目線で映画の進行を追っていきたいと思うほど。小野寺ずるさん演じる「安西ちゃん」ジワジワきます。
さて、そんな小野寺ずるさんの偏愛は、
枕。
あまり物欲がないという小野寺ずるさんですが、自分へのプレゼントに、45,000円の枕を購入されたそうで、今はその枕を愛用しているとのこと。
加えて「ぶぶ漬けソーダがすごくおいしいです。」と壇上で映画にちなんで販売されている「ぶぶ漬けソーダ」を紹介。
「ぶぶ漬けどうどす」公開を記念して、テアトルシネマ系列の映画館で飲めるそうです。
~初夏の京都を一杯に ぶぶあられが舞う 梅とジンジャーの涼やかソーダ [販売価格] 500円(税込)~ (テアトル新宿のページに移動します)
まどかの夫役・澁澤真理央役の大友律さん
「白鍵と黒鍵の間に」、「南瓜とマヨネーズ」、「素敵なダイナマイトスキャンダル」など、冨永監督作品にはこれまで数多く出演している、大友律さん。
今回の役どころは、実家にも東京の家にも居場所を感じられないまどかの夫「まりおくん」。
舞台挨拶では、ちょっと申し訳なさそうに「まりおくん」の心情を笑いながら吐露するシーンも。京都愛に暴走する妻を要所要所で制するのだけど、周りがおかしなパワーがありすぎるから、全然聞いてもらえない感が漂っていてそんな大友律さん演じる「まりおくん」の存在感もなかなかにシュールで面白いです。
そんな大友律さんの偏愛は
なんと、アメリカのパンクバンド、ラモーンズ。
高校生の頃、革ジャンにおかっぱの頭まで真似して、ラモーンズのコピーバンドをしていたそうです。
ちなみに大友さんは、ボーカル担当で、ハコ(アンプでしょうか?)に上って、パフォーマンスしていたそうです。
舞台挨拶では、今回ご登壇はされていませんでしたが、若葉竜也さん演じる美大の教授「中村航」や、豊原功補さん演じる不動産屋の社長「上田太郎」など、出演者の個性豊かな演技や、その役どころが出来上がるプロセスを、冨永監督が撮影を振り返ってお話になられました。
京都らしい京都はほとんど写っていないのに、京都をここまで堪能できるは、監督・冨永昌敬×脚本・アサダアツシの奇才コンビと出演者の規格外の名演技が故!一度と言わず、何度でも映画館に足を運んでいただきたい作品です♪
TABITOおススメの映画「ぶぶ漬けどうどす」舞台挨拶のもようをお届けしました!
6月6日より、テアトル新宿他全国ロードショー中です!ぜひお近くの映画館でお楽しみください♪
映画「ぶぶ漬けどうどす」上映の概要
~なんでも言葉通りに受け取ったらあかんで~
すべての人を翻弄する街・京都。その深い迷宮の奥の奥まで描くシニカルコメディ
「ぶぶ漬けどうどす」
配給:東京テアトル
公開日:6月6日(金)テアトル新宿他全国ロードショー
上映劇場
出演:
深川麻衣
小野寺ずる 片岡礼子 大友律 / 若葉竜也
山下知子 森レイ子 幸野紘子 守屋えみ 尾本貴史 遠藤隆太
松尾貴史 豊原功補
室井滋
監督:冨永昌敬
企画・脚本:アサダアツシ
音楽:高良久美子/芳垣安洋
製作:清水伸司/太田和宏/勝股英夫/小林栄太朗/佐藤央 企画・プロデュース:福嶋更一郎 エグゼクティブ・プロデューサー:松岡雄浩/西澤彰弘 プロデューサー:石川真吾/横山蘭平 アソシエイト・プロデューサー:三好保洋 ライン・プロデューサー:柄本かのこ 協力プロデューサー:荒木孝眞
撮影:蔦井孝洋 照明:石田健司 録音:山本タカアキ 美術:福島奈央花 装飾:遠藤善人 助監督:中薗大雅 制作担当:福島伸司 スタイリスト:小磯和代 ヘアメイクデザイン:西村佳苗子 編集:堀切基和 宣伝プロデューサー:山根匡子
製作幹事:メ~テレ/東京テアトル 制作・配給:東京テアトル 制作プロダクション:さざなみ
「ぶぶ漬けどうどす」製作委員会:メ~テレ/東京テアトル/エイベックス・ピクチャーズ/テンカラット/ワンダーストラック
©2025「ぶぶ漬けどうどす」製作委員会
公式サイト:bubuduke.jp
公式X:@bubuduke_movie
【2025年/日本/日本語/96分/カラー/シネマスコープ/5.1ch】映倫区分:G
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